「作曲家・佐村河内守氏の楽曲、実は他人に委託していた」の版間の差分

東京新聞が佐村河内氏の代理人の話として伝えたところでは、「作曲した人物の側にも、作曲者として表に出辛い事情があると聞いており、佐村河内氏が自らを単独の作曲家として表記するようになった」としており、佐村河内氏本人も、「言い訳のできないこと」と深く反省している。佐村河内氏は聴覚がないことから、「現代の[[w:ベートーヴェン|ベートーベン]]」とたたえられ、マスコミでも数多く取り上げられていた。公式サイトによれば、同佐村河内氏は高校生の頃から聴覚障害を患い、30代半ばで完全に聴覚を失い聞こえない状態となっていたが、このころから、映画やテレビゲームの音楽の作曲を手掛け、[[w:日本放送協会|NHK]]のテレビ番組「[[w:NHKスペシャル|NHKスペシャル]]」においても「魂の旋律～音を失った作曲家」と題した同佐村河内氏を主人公としたドキュメンタリーが製作された他、情報・報道番組でも取り上げられた。しかし、この他人への作曲委託問題を受けて、NHKは2月5日放送の[[w:NHKニュース|ニュース番組]]で過去の取材過程でそれに気付けなかったとして、謝罪放送を行った。また「[[w:NHKオンデマンド|NHKオンデマンド]]」でも先述の「魂の旋律」の配信を取りやめた。

NHKによると、今回の佐村河内氏の他人への作曲委託問題を受けて、同佐村河内氏のCDやDVDを販売してきた[[w:日本コロムビア|日本コロムビア]]は2月5日、CDなどのレコード店への出荷や[[w:インターネット|インターネット]]での楽曲配信を停止することを決めた。また同氏作曲とされていた交響曲を演奏する全国ツアー（2シリーズ）も去年6月以後開催されており、今後2月23日に[[w:長崎市|長崎市]]で行われる予定だった公演を含む19の公演について「2つの全国ツアーはいずれも佐村河内氏作曲と銘打たれており、別人が作曲したとなると公演続行ができない」として、今後の公演をすべて取りやめ、チケットについても払い戻しを行うとしている。

またNHKによると、[[w:講談社|講談社]]が2007年に単行本として出版し、2013年に文庫版として[[w:幻冬舎|幻冬舎]]から出版された「交響曲第一番」という佐村河内氏の自伝書についても、今回の発表を受けて[[w:絶版|絶版]]にすると共に、現在書店に出荷されている単行本については発売を中止・回収する予定でもある他、2月11日発売予定の同佐村河内氏の楽譜の出版も取りやめられることになるなど、今回の問題による影響が広がりを見せている。