浅草三社祭、2008年の宮出しは取り止め

【2007年7月25日】

三社祭が行われる、浅草神社(資料)

東京新聞によると、東京都台東区浅草神社で毎年行われている三社祭で、今年5月神社側の禁止通達を無視して担ぎ手が本社神輿に乗って警察に逮捕された事件があったことを受けて、主催者の浅草神社奉賛会は7月24日の総会で「2008年は本社神輿の担ぎ出しは中止にする」と発表した。中止となるのはご神体を載せた神輿を神社から街に繰り出す宮出しからその後氏子を巡る渡御という行事で、主催者は神輿の修理などの特別な理由以外でこれらの行事を中止するのは明治以来では初めて。

読売新聞によると、三社祭そのものは開催する予定で町会が持っている神輿を練り歩く2日目のイベントは通常通り行い、また上述の宮出しから渡御に至る行事が通常行われる最終日(3日目)には代わりのイベントを行うとしている。

読売と東京新聞によると、主催者はこれまでも神輿に乗ることを禁止した通達を無視し、2006年の行事ではその重みで神輿の担ぎ棒が折れた事故があり、それを受けて今年は「禁止通達書」を出しそれを無視した場合は翌年の宮出しは行わないことを通達していた。しかし、神輿に担ぎ手が乗って大声を上げるなどの騒ぎを起こしたため7人が東京都の迷惑防止条例法違反の容疑で逮捕された。主催者の永野章一郎副会長は「観光地としてのイメージダウンも考えられるが、隅田川の花火大会と並ぶ伝統行事であるため、祭りを正しい方向に持っていくために2008年度の一部行事の中止を決めた」としている。

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