沖縄県那覇市の水路で鉄砲水 作業員5人が流され4人死亡
【2009年8月22日】
47NEWS(共同通信)・朝日新聞によると、8月19日午後2時頃(UTC+9、以下同様)、沖縄県那覇市樋川を流れる排水路、通称「ガーブ川」で鉄砲水が発生し、水路の地下への入口付近で作業をしていた作業員ら5人が流された[1][2]。
流された5人のうち1人は午後3時25分頃に現場から約1km下流で救出されたが[1]、残る4人は沖縄県警や那覇署による捜索の結果、翌8月20日の未明から朝にかけて遺体で発見された[3][4]。
那覇署らの調べによると、19日午前10時頃から、作業員6人が水路の底部分で橋の耐震強度調査を行っていたが、午後1時30分頃に大雨が降り、撤収作業中であった30分後の午後2時頃に急激な増水が起こり、水路にいた5人が流されたという[1][2]。増水前の水深は30[2]〜50センチ[1]程度であったと見られている。
沖縄気象台によると、発生当時の現場上空は大気の状態が不安定で、19日午前には雷注意報が、午後には大雨洪水注意報が発表されていた。午後2時頃には時間雨量20〜30ミリの強い雨が降っていたと見られている。同気象台は、「事故現場付近で局地的に強い雨が降り、急激に水位が上昇した可能性がある」とみている[1][2]。
耐震強度調査を請け負った間瀬コンサルタントによると、事前に作成した業務計画書には「天気の変化には十分に注意」「水路外から水路内へロープをわたし、緊急時に救出できるようにする」など対策が明記されていた。その一方で、作業中止の判断については「現場に任せていた」(同社福岡支店)という[3][4]。県警は、安全対策に問題がなかったか関係者に事情を聴き、業務上過失致死の疑いも含めて調査する方針[4]。