沖縄のアメリカ兵、女子中学生への暴行容疑で逮捕

【2008年2月11日】 時事通信によると、沖縄県警沖縄警察署は2月11日未明、女子中学生(14歳)に乱暴行為をしたとされる強姦の疑いで、アメリカ軍海兵隊・二等軍曹の38歳の男を逮捕した。

逮捕されたのはうるま市の在沖縄アメリカ海兵隊キャンプ・コートニーに勤務する二等軍曹・タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38歳)。タイロン容疑者は2月10日深夜10時35分ごろ、北谷町の公園近くに駐車していた車の中で中学生に対して乱暴な行為を繰り返していた。その前の午後8時半ごろ、沖縄市の繁華街でこの中学生と友人2人が一緒にいたところを、タイロン容疑者が駆けつけ、中学生に対し「家に送ってあげる」と声をかけ、バイクでタイロン容疑者の自宅に連れて行った後、車で北谷町の公園近くに行ったという。

その後中学生は車から降りて携帯電話で友人の母親に連絡し、その後通報を受けた沖縄警察署員が深夜11時ごろ、1人でいた中学生を保護するとともに、乱暴行為が行われたとされる車を割り出し、タイロン容疑者を調べたところ、この女子中学生と一緒にいたことを認めたため逮捕に踏み切った。タイロン容疑者は「押し倒してキスをしようとしただけ」と容疑を否認している。

琉球新報によると、この事件を受けて沖縄県の仲井真弘多知事は会見し「女性の人権を蹂躙(じゅうりん)する重大な犯罪行為で、被害者が中学生ということを考えれば決して許せないし、強い怒りを覚える。これまでも悪質な暴行があるたびアメリカ軍に強く要望したが、今回のような事件がまた起きたことは極めて遺憾」と激怒した。また、高村正彦外務大臣も「極めて遺憾で、北米局長から2度とこのようなことがないように綱紀粛正をお願いしたところ。事実について日本側は法と証拠に基づいて対応する」と説明した。

時事によると、過去に沖縄では1995年に海兵隊員3人が小学生の女の子を誘拐・暴行する事件があって、この時大田昌秀元知事がアメリカ軍用地の強制使用を行うために必要な代理署名を拒否し、その後反基地感情から日米両政府が沖縄県の基地負担を軽減することになり、宜野湾市の海兵隊普天間基地を返還に合意するきっかけにもなった。

出典

編集