水戸納豆大手・くめ・クオリティー・プロダクツが倒産 ミツカンが再建スポンサーに

【2009年8月27日】 読売新聞によると、水戸納豆の大手である茨城県常陸太田市くめ・クオリティー・プロダクツは、8月25日(UTC+9)、民事再生法東京地方裁判所に申請し経営破たんした。負債総額90億円。

東京新聞がくめ社の発表などに基づいて紹介したところによると、くめ社は1952年に創業。「くめ納豆」という商品名で主として関東関西を中心に販売網を広げ、1999年6月期の売上高は113億円形状を記録した。しかし、その後大豆や包装資材の調達コストが高騰したり、同業他社との販売競争も激化するなどして単価が伸び悩み、資金繰りが悪化し、2008年6月期の売上高は93億円にまで落ち込んだ。

朝日新聞によると、くめ社の事実上の倒産について、茨城県納豆商工業協同組合の高野正巳専務理事は「くめ納豆は地元でトップクラスのブランドだっただけに、茨城県の納豆業界へのショックが大きい」と動揺を隠し切れなかった。加えて、世界的不況の影響で、スーパーに並ぶ納豆の最低価格が3パック70円だったのが50円台になる商品まで出るなど、値下げ攻勢が続く中で「第二のくめ」が出るのではないかと不安を指摘している。

読売によると、くめ社は今後大手食品・調味料メーカーのミツカングループ本社にブランドや販売事業を移管。納豆の製造については、今後新たに生産会社を設立し、ミツカングループの支援を受けて継続するという。

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