気象庁、異常気象レポート2005を発表

【2005年11月9日】

気象庁は先月28日、「異常気象レポート2005」を発表した。

このレポートでは、主として、地球温暖化、海面水位、ヒートアイランド、オゾン層について述べている。

地球温暖化については、世界全体の陸域では100年で0.74℃の割合で、日本のそれでは1.06℃の平均気温が上昇しているとし、二酸化炭素の排出量を見ると今後も上昇が予想され、100年後には2.5℃平均気温が上がっているであろうとしている。二酸化炭素濃度は、1年あたり量にして約1.6ppm(100万分の1.6の容積の濃度)、割合にして0.4%の割合で、増加しているとしている。

また、世界の多くの地域で、月降水量にして異常多雨の出現数が増加し、異常小雨の出現数が減少しているとする。

海面水位は、ここ100年でおよそ10cmから20cm上昇した。特にここ15年ではおよそ年3.8mmの割合で上昇している。また、今後100年間に世界全体の平均海面水位が15cmから16cm上昇するだろうと予測されるとしている。

ヒートアイランドについては、札幌、仙台、東京、名古屋、京都、福岡の6都市では中小規模の平均よりも年平均気温の100年あたりの上昇率が1℃から2℃大きいとしている。

また、世界のオゾン全量は、低緯度の地域(赤道付近)を除き長期的に減少しており、これに伴って、中高緯度の地域の年平均紫外線量は、1980年代前半に比べて6%から14%増加していると推定されるとすると同時に、オゾン層破壊物質の規制の遵守を行えば回復できると述べている。

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