比内地鶏、実は別の鶏肉 表示偽装発覚

【2007年10月21日】 中日新聞によると、秋田県は10月20日、大館市の「比内鶏(ひないどり)」という食肉加工会社が、地元産「比内地鶏」と表示しながら実際は別の鶏肉等を使って商品を出荷したことを明らかにした。これは秋田県がこの日行った聞き取り調査で、同社・藤原誠一社長が「10年前に別の鶏肉を使っていた」ことを明らかにし、偽装をしたことを認めたもので、同社では製造中止・製品回収を行っている。また河北新報によると、同社は1985年の創業時から製造方法を受け継いでいることから、創業時から不正をしていた可能性が高いことも示唆した。

中日と朝日新聞によると、同社製造の燻製(くんせい)に「比内地鶏」の表示をしていたが、秋田県などの調べで、「燻製の卵に皮内産以外のが使われている」と10月15日に匿名電話があったために10月16日、大館保険所が食品衛生法に基づく調査を行った。その結果実際は比内産ではなく周辺の農家から仕入れた鶏を商品に使っていたという。このため10月17日から製造中止・商品の回収を始めたが、比内地鶏かどうかを確定する検査方法がないので、秋田県では仕入れから出荷までの経路を伝票や聞き取り調査をしながら解明するとしている。同社は精肉やきりたんぽセットなどの商品を出しているが、燻製以外は比内地鶏を使っているという。

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