東京高等裁判所が袴田事件の再審開始を認める
【2023年3月13日】
東京高等裁判所は13日、57年前に起きた袴田事件の再審を認める判決を下した[1][2]。
2014年に静岡地方裁判所が再審を決定し袴田巌元被告人が48年振りに釈放された[2]。2018年に東京高等裁判所が再審決定を取り消したが、その後の2020年に最高裁判所が高等裁判所に審理を差し戻していた[3]。
東京高等検察庁が最高裁判所に特別抗告しない場合は静岡地方裁判所で再審が開始するが、特別抗告した場合は最高裁判所での審理が行われることとなる[2]。弁護団は検察側に抗告しないことを求めているが[1]、毎日新聞によると検察側は最高裁判所へ特別抗告する方針とのこと[4]。
犯行時に使用していたとされた衣類に付着した血痕の色に関して弁護側は衣類の味噌漬け実験を行い、1年経過した血痕の赤みは消えることを法医学者の鑑定書とともに高等裁判所へ提出していた[5]。判決では、これらの信用性を認め[4]、その上で事件後に捜査関係者がタンクに隠した可能性を指摘した[3][5]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 『「袴田事件」再審決定 姉・ひで子さん「大変嬉しい」 弁護団「審理継続は無用の負担と苦痛を与える」検察側に特別抗告しないよう求める』 — 日テレNEWS, 2023年3月13日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 『東京高裁 袴田事件で再審開始決定「犯行着衣に合理的疑い」』 — テレビ静岡, 2023年3月13日
- ↑ 3.0 3.1 『死刑確定の袴田さん、高裁が再審開始認める 証拠捏造の可能性を指摘』 — 朝日新聞, 2023年3月13日
- ↑ 4.0 4.1 『「検察側の主張排斥、画期的な決定」 袴田事件、弁護団が歓迎』 — 毎日新聞, 2023年3月13日
- ↑ 5.0 5.1 『「袴田事件」元被告の再審開始、東京高裁が認める…証拠の衣類血痕「捏造」の可能性にも言及』 — 読売新聞, 2023年3月13日
関連項目
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