東京都知事選挙 過去最多の56人立候補 七夕決戦へ向けて選挙戦開始
【2024年6月21日】
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蓮舫氏
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田母神俊雄氏(2009年撮影)
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小池百合子氏
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石丸伸二氏
任期満了に伴う東京都知事選挙が6月20日(UTC+9)告示され、過去最多となる56人が立候補し、7月7日の即日投開票へ向けた17日間の選挙戦の火ぶたが切って落とされた[1] [2]。過去の立候補の最多は、前回・2020年の22人で、これを立候補の受付を行っている最中の20日午前11時半時点で大幅に上回った[3]。
有力候補者は早速都内各地で第一声を上げ、東京新聞の掲載順に、前参議院議員の蓮舫氏は「私は現職(小池百合子氏)に戦いを挑む。私がリーダーとなって東京を変えたい」、元航空幕僚長の田母神俊雄氏も新宿区内で「私は第1に、安全で都民の暮らしが豊かになる東京を作りたい。太陽光パネルをやめ、正しい歴史教育をやる」、タレントの清水国明氏は千代田区で「都民の命を救うために災害対策を第1にして闘う」、現職の小池氏は新宿区内で「東京大改革3.0の実現で、世界一の都市を確立する」、前安芸高田市長の石丸伸二氏は「世界に目を転じれば、若い世界各国のリーダーが生まれている。皆さん全員が知っている、ナポレオンが皇帝になったのは30代。決してこの年齢は何かを始める、何かを変える、何かを動かすに際して若すぎることはない」とそれぞれ訴えた[4]。
今回史上最多の56人が立候補した影響もあり、候補者のポスター掲示板は48人分しか用意されていなかったため、49番目以後に届け出た候補者に対しては、東京都選挙管理委員会(選管)からクリアファイルを支給され、それを挟むような形でポスターが貼られることになった[5]。
候補者のうち24人は政治団体のNHKから国民を守る党の関係者が占めている[5]。これに関して、東京新聞の取材に応じたNHKから国民を守る党々首の立花孝志氏は、「5月末までは1か所につき5000円、6月1-19日は1万円、20日以後は3万円を党に寄付すれば、都内14000か所のポスター掲示板のうち、1か所で独自に作成したポスターを最大24枚貼れる。仮に候補者1人当たり300万円の供託金を払ったとしても、1か所1万円の寄付として1億4000万円を得られるため、供託金合計(24人7200万円)を上回り、選挙活動で利益を上げることも可能」とし、そのうえで、4月11日に都庁で行った会見で「売買とは考えていない。『選挙で金儲けするな』と叱られるがそれは大間違い」「国家経営や自治体運営は金銭感覚、ビジネスセンスがないと、税金の無駄遣いになる。しっかりとした経営努力のある人が政治家をすべきだ」とする持論を展開した。しかし、東京新聞取材班が、総務省の関係者に取材したところ、「他の候補者の選挙運動をしたり、虚偽内容といった公職選挙法(公選法)や他の法令に違反する内容を除けば、特段の制限はない」としており、ある自治体の選管関係者は「公選法にのっとっている以上は受け入れるしかない」としつつ「大量立候補擁立は、当選の意思があるのか」とする疑問の声も上がっている[6]。
またこの候補者ポスター掲示板が千代田区で本来109か所に設置される予定だったが、そのうちの14か所で設置が間に合わなかったことが分かった。千代田区選管には立候補者の関係者からポスター掲示板が設置されていないとの連絡があったとされている[7]。
さらにこの掲示板にほぼ全裸の女性のポスターを掲示したとして、警視庁は東京都の迷惑防止条例違反として候補者に警告したと、日経新聞社の捜査関係者に対する取材で分かった。ポスターは胸や下半身の一部を隠した状態で、「表現の自由への規制はやめろ!!」という文言とともに掲載されていたが、「子供らに悪影響だ」とする指摘もあった[8]。これが、SNSで「表現の自由をはき違えている」「学校の近くにあり迷惑だ」とする批判があった。このポスターを掲示した候補は、警視庁の調べに対して「合法だと思っていた。朝までには撤去する」と話したという[9]。
参考資料
編集- 東京都知事選挙立候補者一覧(東京都選挙管理委員会)
情報源
編集- ↑ 東京都知事選挙2024 候補者と訴え 過去最多56人が立候補 投票日は7月7日(NHK首都圏ナビ 2024年6月20日 NHK放送センター)
- ↑ 東京都知事選挙、過去最多の56人が立候補…届け出締め切り(読売新聞オンライン 2024年6月20日 読売新聞社)
- ↑ 東京都知事選挙の立候補届け出、前回の過去最多22人を大幅に上回る(読売新聞オンライン 2024年6月20日 読売新聞社)
- ↑ 東京都知事選スタート 過去最多の56人が届け出 手続きに時間、ポスター掲示板拡張も(東京新聞Tokyo WEB(都知事選取材班) 2024年6月20日 中日新聞東京本社)
- ↑ 5.0 5.1 都知事選の立候補届け出56人に 選管はクリアファイル支給で対応(朝日新聞デジタル 2024年6月20日 朝日新聞社)
- ↑ NHK党のポスター枠「販売」いいの? 都知事選に大量擁立の立花孝志党首 法の抜け穴突く「荒稼ぎ作戦」(東京新聞Tokyo WEB(佐藤裕介) 2024年6月19日 中日新聞東京本社)
- ↑ 東京都知事選挙の千代田区の掲示板14か所が設置間に合わず(読売新聞オンライン 2024年6月21日 読売新聞社)
- ↑ 都知事選でほぼ全裸のポスター 警視庁が候補者に警告(日本経済新聞(共同通信社提供) 2024年6月20日 日本経済新聞社)
- ↑ 都知事選候補者に警告=わいせつポスター掲示―警視庁(時事通信ニュース 2024年6月20日 時事通信社)
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