東京と福岡、2016年のオリンピック開催に向け始動

【2005年9月24日】

朝日新聞や読売新聞の報道によると、東京都石原慎太郎都知事は20日、福岡市山崎広太郎市長は22日に、それぞれ2016年の夏季オリンピック開催地を目指すことを発表した。両者とも2020年のオリンピックも視野に入れている。

東京都は開催地に決定すれば1964年の東京オリンピックに続く2度目のオリンピック開催となる。福岡市は1市に協議開催地を集中せず3分の1程度を福岡都市圏以外の九州全体に分散させる「九州オリンピック」を目指している。

2016年のオリンピック開催地は、2006年11月に日本国内の開催候補地が決定した後、2009年に開催される国際オリンピック委員会(IOC)総会で最終的に決定される。

すでに「キャパシティーや機能の充足度、国際イベントの開催実績などを考えて、東京においてほかにありえない」とした石原東京都知事に対して「キャパシティー東京と好対照となる、ヒューマンスケールの五輪を開く。」と山崎福岡市長が述べ、石原知事が「あまり有力なライバルじゃない」と切り返すなど、招致をめぐり牽制がすでに始まっている。

今後の夏季オリンピック冬季オリンピックは、2006年(冬季)はイタリアのトリノ、2008年(夏季)は中国の北京、2010年(冬季)はカナダのバンクーバー、2012年(夏季)はイギリスのロンドンでオリンピックが開催されることが既に決定している。

慣例として、夏季・冬季とも前回開催された大陸では開催しないローテーション方式が採られており、ヨーロッパが2016年夏季大会に立候補することはほとんど考えられない。他に招致活動が活発な国としては、アメリカ合衆国があげられ、ロサンゼルスなど複数都市が名乗りを上げている。カリフォルニア州サンディエゴの「ユニオン・トリビューン」紙は、南アメリカではブラジルのリオデジャネイロが考えられるがブラジルは2014年のサッカー・ワールドカップ招致により関心があると観測している。また同紙では、カナダには最近何回か続けて開催地立候補しているトロントがあるが、バンクーバーオリンピックの2年後に再びカナダが候補地になるかは疑わしいとしている。

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