木村建設施工物件、「姉歯」以外でも耐震強度偽装判明

【2006年2月9日】

破産手続き中の木村建設(熊本県八代市)が施工に関わっていた物件で、姉歯建築設計事務所以外の設計会社が構造計算を行った、福岡市の賃貸マンション3件の構造計算書に偽装があったと考えられることを、国土交通省が8日に発表した。福岡市が一連の構造計算書偽造問題の調査を行う中でわかった。

国土交通省の発表によれば、これら3件で構造計算を行ったのはいずれも福岡県春日市に本社のあったサムシング(株)一級建築士事務所。朝日新聞によれば同社は2001年に民事再生法の適用を受けたが、2002年に廃業。朝日新聞や読売新聞によれば、「サムシング」の代表者であった1級建築士から事情を聴取するとともに、「サムシング」が計算に関わった物件の再調査を自治体などに要請する。

なお、熊本日日新聞の8日の報道によれば、「姉歯」や「サムシング」ではない別の設計会社が計算し、木村建設が施工などに関わった熊本県の6件の物件について、計算書の偽装はないものの耐震強度が不足していることが判明した。読売新聞によれば、その6件のうち2件の耐震強度は、震度5強程度の地震で倒壊する恐れがある0.5未満の値だった。

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