明治神宮球場と秩父宮ラグビー場を全面建て替えへ 2020年東京五輪終了後にも

【2015年4月1日】

1989年国土地理院撮影による明治神宮外苑の空撮。左上に国立競技場(建て替え工事中)、そこから下の方向に神宮第2球場、神宮球場、秩父宮ラグビー場が並んでいる
明治神宮球場のグラウンド(2008年)
秩父宮ラグビー場(2013年)

東京都明治神宮外苑にある明治神宮球場(以下神宮球場)と、秩父宮ラグビー場の場所を交換して、相次いで建て替え工事をすることが分かった。これは2020年東京オリンピック・パラリンピックへ向けた同都の再開発事業の一環としており、五輪ではメイン会場となる新国立競技場と合せて、「スポーツの聖地」としてのリニューアルを図るとしている[1]

明治神宮外苑には、大正時代から昭和時代にかけて、これらの競技場が作られたが、ともに老朽化が進んでいた。東京都は、神宮球場の所有者である明治神宮と、秩父宮ラグビー場の所有者である日本スポーツ振興センターなどと、これらの建て替えについて検討した結果、2020年の五輪終了後、新たに建て替えを実施することを盛り込んだ再開発計画がまとまり、4月1日、東京都庁で関係者の協議をしたうえで、今後具体的な工期について協議することを確認した[2]

具体的な計画としては、最初に現ラグビー場を解体・撤去して、五輪期間中は新競技場の駐車場として利用。五輪の翌年以後に新球場を建設し、それが完成するまでの間は現球場を使用し続ける。新球場の完成後は現球場を取り壊した後で新ラグビー場の整備に取り掛かるとしている[2]。また、解体中も野球ラグビーが滞りなく開催できるようにするために、現在の明治神宮第2球場の箇所に新しいラグビー場を建設する方針であるとしている[3]

この件に関連して、舛添要一東京都知事は「関係者で話がまとまり、神宮外苑を2020年の大会後の遺産(レガシー)として残すための第一歩になった」と述べている。また神宮球場を本拠地とするプロ野球東京ヤクルトスワローズ衣笠剛球団社長は「90年近い歴史のある球場で、老朽化しているのは事実・建て替えるのであれば歓迎したい」と述べた。更に「今後どういう計画にするかについては、東京都や外苑が決めることだが、球団としての意見も聞いてもらえればうれしい」と述べている[2]

情報源

編集
  1. 神宮球場と秩父宮、場所を交換しながら建て替え』 — 読売新聞, 2015年4月1日
  2. 2.0 2.1 2.2 神宮球場建て替えなど神宮外苑を再開発』 — 日本放送協会, 2015年4月1日
  3. 神宮球場建て替えへ 神宮外苑地区をスポーツ拠点として再整備』 — フジニュースネットワーク, 2015年4月1日