旧広島市民球場、9月解体の条例可決

【2010年6月23日】

GFDL) 9月にも解体されることが決まった「旧広島市民球場」

毎日新聞によると、広島市市議会は6月22日(UTC+9 以下同)、旧広島市民球場の解体についての条例案を可決し、事実上2010年内の解体着手が確定した。

毎日によると、旧市民球場は本来なら2009年3月に閉鎖される予定となっていたが、広島市の示した跡地利用案について市議会で異論が出た。その後今年3月に行われた議会で球場解体費用予算案は可決されたが、球場解体工事に必要な球場本来の条例案は調整不測から否決された。しかし、広島市が跡地利用のイメージを公表したことで共産党公明党が賛成に転じ、一気に可決成立の運びとなった。

しかし、読売新聞によると、球場の使用廃止については広島市の計画より1ヶ月延期され9月になった。秋葉忠利広島市長は「廃止に理解を頂いたが、(廃止の)施行時期延期は残念。跡地整備のスケジュールは今まで以上に厳しい状況になった」としている。また自民党新政クラブの谷口修市議会議員は「拙速な解体は反対だが覆せなかった。せめて夏休み中の子供たちに使ってもらいたい」と説明。その一方ひろしま政和クラブの山田春男市議会議員は「復興のシンボルである旧市民球場は市民にとって重みがある。市民の合意が無いままで廃止することは反対だ」として修正案にも反対をした。その後の採決で原案に賛成した会派も含め修正案に賛成。一部の退席議員を除いて賛成多数で修正案が可決・成立した。

中国新聞掲載の図解によると、旧市民球場の跡地の再開発計画としては外野スタンドを一部保存した市民広場の整備を中心に、広島市商工会議所の新ビル、折鶴ホールの設置、劇場建設(検討課題)などが予定されている。

また朝日新聞によると、球場の解体に反対している「旧市民球場フォーラム」という市民団体のメンバー約15人も市議会に出向いて廃止条例に賛成しないように運動を呼びかけたが、同団体の永井健二代表は「これで終わりではない。これからも広島市の球場跡地利用の進め方を見守っていく」と説明している。

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  1. この記事に跡地利用の図解が載せてある