日産自動車、全世界で2万人の社員削減

【2009年2月10日】

日経新聞時事通信によると、日産自動車は2月9日(UTC+9)、2009年3月期の連結決算で、本業の儲けを示す「営業損益」を当初2700億円の黒字と予想していたのを1800億円の赤字に下方修正したことを発表した。これは世界的な金融危機と円高により、自動車の販売が低迷していることが影響している。

時事通信によると、営業赤字は1995年3月期決算以来14年ぶりのことだが、現在のゴーン社長就任後は初めてのこととなる。これを受けて日産は2009年中に全世界で社員を2万人程度(日本国内では1万2000人で、そのうち正社員が4000人)の人員削減を行うと発表した。また時事通信によると、ワークシェアーリングの導入も検討しているという。

毎日新聞によると、ゴーン社長は会見で「自動車業界は景気の後退、円高、金融危機の三重苦になりつつある。業績回復に向けて取り組まなければいけない」として今回の世界規模の大リストラを実施する必要性を述べている。

スポーツ活動にも影響 野球、卓球、陸上競技チームを休部 マリノスの支援は継続

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毎日新聞の別の記事によると、このリストラ策を受けて、日産は野球卓球陸上競技の実業団スポーツチーム全てを2009年内に休止することを発表した。このうち野球チームは横浜市本社チームと、福岡県苅田町にある九州工場のチームを2009年末に休部する。本社チームは過去に都市対抗選手権に28回出場・2回優勝するなどの名門だった。また卓球部と陸上競技部も2009年3月までを持って休部にする。

しかし、毎日新聞の更に別の記事によると、同じ日産の本社サッカー部を母体としてJ1リーグでプレーする横浜Fマリノスについて、斉藤正治社長は「(野球部などは)日産の企業内クラブのことであり、私達(マリノス)はプロチームであり別の会社。選手もプロ。直接的にマリノスにつながるものではない」として直接的な影響を受けないことを言明した。

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