広島新球場建設事業コンペのプレゼンテーション開く

【2006年3月22日】

現在の広島市民球場(資料、PD)

中国新聞、四国新聞によると、プロ野球広島東洋カープが現在の広島市民野球場に代わる新しいホームスタジアムとして使用する野球場建設に際して、その事業コンペティションに参加する共同企業体 (JV) の公開プレゼンテーションが19日広島市内で行われた。

中国新聞によると、今回のコンペには4つの企業体が参加する予定だったが、そのうちの3つが防衛施設庁が発注した工事の談合に絡んだ影響で3月16日に失格となったため、今回は竹中工務店を中心とした1つのJVのみが参加した。

コンペでは、3万人程度収容でかつ天然芝のオープン形式の球場といった条件が課せられた。このJVは、1塁側スタンドの上段に展望台付きの高さ70mのシンボルアーチを取り付けるといった構想を示した。そのほか外野席では、ホームチームの応援席となるライトスタンドは応援団が応援しやすいような座席とし、一方のレフト側は座席ではなく芝生席を設置するとした。

しかし、事業費は129億円で、広島市の上限としていた90億円を上回る。JVは「差額分のうち39億円は企業体で調達する。命名権や広告収入、展望台でのイベントの収入で賄う」としており、もし調達できない場合はアーチの建設は見合わせるとしている。しかし、広島市では、命名権料や広告収入を、90億円の支出の一部に当てたい考えである。

プレゼンテーションの終了後非公開で行われた審査では意見がまとまらず、この案の採否について結論が出せなかった。今後3月中に改めてJVの担当者に説明を求めた上で協議するとしている。

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