山形県長井市で「全国馬肉サミット」が初開催される
【2014年9月1日】
8月30日に山形県長井市で「全国馬肉サミット」が初開催された[1][2]。「全国馬肉サミット」は、今年が午年であることを記念され、「地域の活性化」という意味合いも込めて長井市商工会議所により企画された[2]。今回、山形県長井市のほかにも、青森県や福島県、東京都や山梨県、あと熊本県の6都県にわたる馬肉業界関係者が集い、馬肉料理の普及・促進にまつわる様々な活動報告が行われた[1]。コーディネーターは、神戸国際大学の中村智彦教授が務めた[1]。なお長井市では平成24年8月29日を「ながい馬肉の日」として全国に先駆けて制定され、馬肉の食文化普及活動が行われている[3]。長井市は旧来より馬肉に関する食文化が発達しており、「馬刺し」や「馬肉チャーシュー」といった馬肉料理も食されてきている[3]。
今回「全国馬肉サミット」の開催元となった長井市からは「長井1000人芋煮会実行委員会」により、馬肉を使った塩味の「旨Sio(うましお)いも煮」の開発例が示された[1]。「長井1000人芋煮会実行委員会」から出席した関係者は「馬というと敬遠されがちだが、食べてみると本当においしい。何とか広めていきたい」と馬肉普及への意気込みを語った[1]。東京都の代表として出席した「一般社団法人日本馬肉協会」の代表理事は、同協会により監修された「馬肉新書」の売れ行きが順調であることを報告し、「馬肉に追い風が吹いている」と馬肉への関心が高まっている実感が語られた[1]。同協会の情報によれば、馬肉の取扱店や専門店が現在も着々と増えているという[1]。
青森県五戸町の職員からは馬肉料理のバスツアー企画が報告された[2]。料理を割引価格とすることで路線バスの利用促進をも図っているという[1]。山梨県富士吉田市からは馬肉を使ったうどんを考案し[2]、「ご当地うどん」として提供する事例が示された[1]。福島県会津若松市の畜産業者からは、新しい調理法の公募を行ったことや地元で料理教室を開催したことによる馬肉調理方法の普及例が示された[2]。さらに熊本県からの代表者により、馬刺しの流通に関して安全性を高めるための意見交換が行われた[1]。長井市雇用創造協議会からは「馬肉ラーメン風肉まん」が考案され、「全国馬肉サミット」の場で無料提供して周知を図る試みが行われた[4]。
「全国馬肉サミット」の会場では、馬肉を用いたそばやハンバーガー、ピロシキといった料理が販売され、馬肉のおいしさを一般参加者にも味わってもらう趣向が凝らされた[1]。「全国馬肉サミット」会場には長井市から「バーニック・ナガイ」が参加したほか、熊本県の「くまモン」など各地のゆるキャラも参加し、会場を盛り上げた[2]。
情報源
編集外部リンク
編集- 『全国馬肉サミットinながい産業フェア2014』 — 中村智彦, 2014年8月19日