山口・岩国市長選、米艦隊機移駐容認の福田氏が前職を破って初当選

【2008年2月11日】

読売新聞山口新聞によるとアメリカ海兵隊岩国基地への空母艦載機移駐の是非が最大の争点となった山口県岩国市長選挙が10日投開票され、移駐容認派の無所属(自民党公明党が支援)で新人の福田良彦氏が無所属(民主党共産党などが支援)で前職の井原勝介氏を破って初当選した。

市長選は昨年12月に井原氏が議会との対立により、「民意を問う」として任期途中で辞職したのに伴うもので、艦載機移駐を争点としての市長選は今回で3回目となる。福田氏は企業誘致や民間空港の早期再開を強調し、生活に密着した政策を掲げた。また、借金が1065億円に達するなど悪化する市の財政から、移駐反対を貫いている井原氏の支持者が交付金による財政再建を願い、福田氏の方へ流れ込んだことが勝因だとされる。

読売新聞によると難航していた艦隊機移駐は進展する見込みで政府は今後、岩国市に配分する米軍再編交付金の支給検討に入る。こうした動きは沖縄県普天間基地など在日米軍再編全体の流れを加速させそうだとしている。

読売新聞と山口新聞によると福田氏は37歳。衆議院山口2区選出の衆議院議員だったが、リコールを視野に井原氏を批判してきた市民団体が井原氏が辞職した直後に福田氏に立候補を要請し、1月5日に正式に立候補を表明した。

読売新聞によるとこの選挙は福田氏が辞職したことに伴い4月27日に投開票される衆議院山口2区補欠選挙の前哨戦でもあった。

山口新聞によると投票率は2006年4月の前回に比べ11.17ポイント高い76.26%だった。

得票数は以下の通りである。(岩国市選挙管理委員会事務局による投開票結果)

  • 福田良彦 47,081 無新
  • 井原勝介 45,299 無前

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