寝屋川の小学校教諭殺人事件 被告少年に1審より重い懲役15年

【2007年10月26日】 西日本新聞によると、2005年に大阪府寝屋川市小学校で同校の教職員3人を殺傷し、殺人罪に問われた同校卒業生の無職の少年(19歳)の控訴審で、大阪高等裁判所は一審の懲役12年を破棄し、懲役15年の実刑を言い渡した。

西日本によると、この事件は2005年2月14日午後、寝屋川市立中央小学校に少年が包丁を持参して侵入した少年(当時17歳)が、当時応対ししていた男性教諭(52歳)を刺し殺し、更に栄養士など女性2人にも背中などを刺して大怪我を負わせたというものである。

中日新聞によると、少年が精神鑑定で広汎性発達障害とされた少年の処遇が注目されたが、古川博裁判長は「障害の影響を考慮しても1審は軽すぎて不当」とする判決理由を述べた上で、「障害や特殊な心理状態の影響がなければ犯行はなかった」とした一方「凶悪さや遺族らの処罰感情を挙げて保護処分では対応できない」とした。また犯行時やその前後の状況から「殺意があり善悪を判断する能力は減退していない」として1審と同じく殺意と完全責任能力を認めたという。

出典

編集