学研トイズ社解散へ 「台湾島地球儀」問題の余波?

ファイル:World globe.jpg

地球儀(GFDL。本ページの記事の商品とは関係ありません)
(欠落しているコモンズからの画像: 画像; ログ)

【2008年1月18日】

産経新聞によると、教育出版社・学習研究社(学研)の全額出資子会社・学研トイズが6月末で解散することを発表した。

同社は、音声ガイダンス機能の付いた地球儀「スマートグローブ」が中国本土で生産されたとき、同国政府の指示で台湾中華民国)を「台湾島」と表記したことにより、消費者からの苦情が相次ぎ、発売中止になっていた。

産経と日刊スポーツによると、親会社の学研は「主要商品が販売困難になったため会社の解散を決議した。地球儀の製造・販売で著しい配慮に欠けたため、極めて重大な事態だった」と説明しているが、玩具事業は現在完全撤退することは考えておらず、「採算性の取れるものは学研本社で引継ぐことも含め検討する」としている。また学研本体を含むグループ会社で、今後地球儀の製造・販売は自粛する方針である。学研トイズ社は2006年に設立し、2007年3月期の売上高は14億1000万円。最終利益4300万円の赤字状態が続いている。

また産経の別記事の説明によると、地球儀以外にも、別のメーカーが製作したジグソーパズル等で台湾を「台湾島」と表現した商品があったことがわかった。この商品はやのまんが製作した「3Dジグソーパズル地球儀」という商品。パネルを組み合わせることで地球儀の形になるというパズルで、2003年から発売された。やのまんは「デザインも中国本土で行って、同国の地図を参考に製作したため」としているが、「パズルで球体を保つ商品の品質に気を使ったため台湾島の表記問題に気づかなかった」と釈明した。16日より当該部分のピースを交換し、今後の製品でも表記を「台湾」に統一する方針である。

更に別の都内メーカーが製作した地球儀タイプのビーチボールでも「台湾島」の表記があったため発売の中止を決定。この会社は中国本土に製造拠点を移したのは2年前だったが、20年前から「台湾島」と表記していた。

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