奈良県の女児殺害事件、被告に死刑判決

【2006年9月27日】 読売新聞によると、奈良市で2004年12月に起きた小学生誘拐殺人事件で、殺人やわいせつ目的の誘拐など8つの容疑に問われていた毎日新聞販売店元従業員の小林薫被告(37歳)に対する判決公判が9月26日、奈良地方裁判所で行われ、小林被告に求刑通りに死刑判決を言い渡した。弁護側は控訴した。

判決で奥田哲也裁判長は「卑猥かつ残虐で、小林被告が矯正することは困難と判断した。特に抵抗できない少女に性的・殺害行為をしたことはきわめて重大で死刑を回避すべきとはいえない」と死刑判決の理由を述べている。

これに関して、東京新聞によると、殺害された少女(当時7つ)の両親が奈良県警を通してコメントを発表し、少女に対し「よく頑張ったね」と述べた上で、「(小林被告の)死刑が決まっても幸せだった元の生活に戻れません。悲しみは一生癒えることはない。小林被告は全く反省の色がない。判決を真摯に受け止めるべきだ」と小林被告に対する憤りも述べている。

朝日新聞によれば、被告は3月27日の第6回公判で「死刑を望んでいる」と述べていた。判決では、ガッツポーズも見せた。また判決後には弁護人に「死刑は覚悟していた」と述べた。しかし、検察側の主張に重きを置いた判決理由に不服があり、弁護側の控訴に異を唱えなかった。

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