奈良市議会の前議長を贈賄容疑で逮捕

【2012年1月20日】

共同通信朝日新聞によると、2011年6月UTC+9)に実施された奈良市議会議長選挙で、支持する候補者に対し有利になるよう(朝日報道では相手に白票を投じるよう)買収を持ち掛けたとして、大阪地検特捜部1月20日に、贈賄申し込みの容疑で同市議会前議長・山本清容疑者(74歳)を逮捕した。

朝日新聞が特捜部の話として伝えたところによると、山本前議長は、2011年6月24日の議長選の前に、自らの所属会派が支持する市議を当選させる目的で、無所属の男性市議(49歳)に対し「白票を入れてほしい」と持ち掛け、その見返りとして、現金20万円、若しくは5年分のを渡すと申し出た疑いがある。持ち掛けを受けた男性市議は、申し出を拒否した。

朝日新聞によると、この議長選は、山本前議長の後任を選出するもので、2人が立候補し、同市議会(定数39人)を二分する争いとなった。投票の結果、立候補した両候補が19票(白票1票)で並んだものの、山本前議長の所属会派が推した市議は、籤引きにより落選した。その後、選挙後の2011年9月に、申し出を断った市議が、山本前議長とのやりとりを録音した記録等に基づき告発を実施。これを受ける形で、山本前議長は同月に、経緯を認め議員辞職した。

共同通信によると、特捜部では2011年9月に、奈良市議会や山本前議長の自宅などの家宅捜索を行っていた。

共同通信によると、山本前議長は逮捕前に、「奈良市民に対し申し訳無い。反省しています」と述べていた。また朝日新聞によると、「刑事責任をまぬがれるつもりはない」とも話したという。

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