大阪市で公園の遊具から男児転落し重傷、遊具の保護パネルが欠落も市は対策せず

【2009年11月9日】

産経新聞朝日新聞によると、大阪市は、11月7日UTC+9、以下同様)に同市平野区の『長吉東部南公園』の複合遊具から、同区内の小学校1年生の男児(6歳)が転落し、右骨折する重傷を負ったと、11月8日に発表した。同市は事故が起こる前、この遊具に設けられていた、転落を防止するための保護パネル板が無くなっていることを把握していたにもかかわらず、対策せず放置しており、負傷した男児は、保護パネル板が無い部分から転落した模様である。

産経新聞によると、同市や大阪府警平野署の話として、この事故は7日午後1時頃に発生。問題の遊具は、すべり台が2台組み合わさった形の複合遊具で、男児はその間の通路部分(高さ1.6メートル)から転落した。朝日新聞によると、この遊具の手摺りの下に製のパネル(縦1.1メートル、横40センチ)が設置されていたが、事故当時は何らかの原因で欠落していた。男児は市に対し、「パネルが無かった場所から落ちた」と説明した。

朝日新聞によると、同市南部方面公園事務所のコメントとして、この遊具の定期点検を実施した10月23日に、職員がパネルの欠落を確認していたが、同事務所が管理する約190の公園全ての定期点検が終了する11月中に対策を検討することとし、その場での応急処置は取らなかったという。さらに、29日には市民から同事務所に対し「パネルが無くなっているので、早く修理を実施してほしい」との電話があったものの放置し、再度遊具を確認しには行かなかったという。

朝日新聞によると、同市は7日夕方に、男児の母親から報告を受け事故を把握。事故の約1時間半後に、ロープテープで当該場所を囲うなどの応急処置を行い、また、産経新聞によると、平野区内の別の2ヵ所の公園でも保護パネル版が欠落していたため、ロープを張り使用禁止とした。朝日新聞によると、翌8日には周辺の公園に対しても緊急点検を実施し、9日までに市内の954の公園の点検を行なった。

両新聞によると、同市南部方面公園事務所は「認識が甘かったと言わざるを得ず、危機管理意識の向上に努めたい」とコメントしている。

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