四国から東北地方に氷点下42度以下の寒気、名古屋は58年ぶりの大雪
【2005年12月19日】
気象庁などによると、18日に日本の上空5,000mで氷点下42度以下という非常に強い寒気が東北地方を通過したのをはじめ、12月17日から19日にかけて寒気の流れ込みが続き、19日は中部地方や東日本の日本海側を中心に大雪となった。
朝日新聞によると、名古屋市では午前8時に23cmの積雪を観測し、1947年2月以来の多さで史上5番目の記録となった他、多いところでは青森市で219cm、新潟県津南町で200cm、岐阜県白川村で194cmなどの積雪を観測していて、日本全国40地点の観測所で12月の最深積雪記録を更新した。東京の都心でも最低気温が摂氏0度を下回り、今冬初めての冬日となった。また、毎日新聞によれば、高知市では18日に史上2番目(12月としては過去最高)の9cmの積雪を記録した。
気象庁は今冬は暖冬と予想しており「想定外」の寒波襲来だったとし、暖冬を予想した3ヶ月予報を見直し寒さは来年1月中旬まで続くと修正した。また気象庁気候情報課は、日本への寒波の流れを左右する北極周辺の寒気の動き「北極振動」のメカニズムはまだ解明されておらず、寒気の襲来を予測するのは難しいとしている。
この寒気による気象の影響で、石川県・福井県で雪下ろし中に転落し2人、京都府・長野県・香川県で車のスリップ等の交通事故により4人など全国で6人が大雪のため亡くなっている。
交通にも影響が出て、読売新聞によれば航空便56便が欠航、東海道新幹線が徐行運転のため277本の列車が遅れた。高速道路は、名神高速道路、北陸自動車道などで、通行止めがあった。
気象庁は、21日には再び強い寒気が流れ込むとしている。
出典
編集- 気象庁予報部 『大雪に関する全般気象情報 第5号』 — 気象庁, 2005年12月16日
- 気象庁予報部 『大雪と暴風雪に関する全般気象情報 第9号』 — 気象庁, 2005年12月18日
- 気象庁予報部 『大雪と暴風雪に関する全般気象情報 第10号』 — 気象庁, 2005年12月19日
- 『大雪:想定外?の寒波襲来 気象庁は3カ月予報見直し』 — 毎日新聞社, 2005年12月19日
- 『大雪:高知、12月としては過去最高 15年ぶり9センチの積雪 /高知』 — 毎日新聞社, 2005年12月19日
- 『大雪列島、全国38か所で12月の最大積雪量更新』 — 読売新聞社, 2005年12月19日
- 『日本海側に大雪、青森・酸ヶ湯で203センチ』 — 読売新聞社, 2005年12月19日
- 『大雪:各地で続く 交通事故など4人死亡』 — 毎日新聞社, 2005年12月19日
- 『名古屋で58年ぶり大雪 都心はこの冬初の冬日』 — 朝日新聞社, 2005年12月19日
- 『全国の40地点で最高積雪更新、欠航や通行止め続く』 — 読売新聞社, 2005年12月19日