和服店・愛染蔵、破産手続きを申し立てる

【2006年3月17日】 読売新聞の3月17日の報道によると、大阪市にある和服の専門販売店・「愛染蔵」(あぜくら ブランド名は「愛ZECRA」)ならびに関連会社計7社が3月16日、大阪地方裁判所破産手続きを申請し、事実上倒産した。同社の説明では負債総額はグループ企業7社を合せて約148億円(愛染蔵単体は111億円)。日本経済新聞によると、着物の需要が低下したことや同業他社との販売競争が激化したこともあり収益の悪化も倒産の原因としている。

読売と日経によると、同社は展示会に訪れた顧客に対して商品を購入するまで帰宅をさせない「展示会商法」が問題視されており、購入者が会社に損害賠償を請求したり、消費者センターへの相談も相次いだ。特に、2005年11月には高額商品を無理やり買わされた購入者がその代金の返還を要求するために同社を訴える事件(2006年2月に和解成立している)があった。そのため、取引先の信用が低下していた。なお読売によればこのような展示会商法での解約を希望する相談が、大阪市の消費者センターに2000年以後で339件も寄せられている。

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