台風接近直前の東海地方で大地震 静岡県で震度6弱
【2009年8月11日】
毎日新聞によると、8月11日午前5:07ごろ(UTC+9 以下同)、静岡県で震度6弱の強い地震が発生した。震源地は駿河湾、震源の深さ20km、マグニチュード6.6と推定される。
日本の気象庁は静岡県と伊豆諸島に津波注意報を発令している。NHKは、この地震で「台風9号も接近しているのもあるので、海岸や川の河口付近には絶対に近づかないようにしてください」と呼びかけている。
またNHKによると、東海道新幹線は午前6時が始発であり、列車は運行されていない。東名高速道路は神奈川県で正常な道路標示が出来ないとして同県内で車輌通行止めにしていると伝えている。
47NEWS(共同通信)によると、中部電力は静岡県御前崎市(おまえざきし)にある浜岡原子力発電所の4、5号機が緊急停止していると発表している。またJR東海は東海道新幹線は東京や横浜を午前6時に出発する始発列車から運転を見合わせることを決めている。
各地の震度と津波
編集気象庁が11日5時21分に速報で報じた発表したところによると、今回の地震は広範囲にわたり観測されている。最大震度は静岡県伊豆市や焼津市などで震度6弱、松崎市や伊豆の国市、静岡市などで震度5強を観測したほか、静岡県内、長野県内で震度5弱、千葉県内、神奈川県内、愛知県内、東京都内、山梨県内、岐阜県内で震度4を観測している。また、四国の香川県や徳島県、東北の新潟県、宮城県でも地震が観測された。
また、静岡県の沿岸などでは津波注意報が発令されたが、47NEWS(共同通信)によると、焼津市など一部で津波が観測されたと報じている。
東海地震との直接の関係はなし
編集読売新聞によると、この地震について気象庁の関田康雄地震火山部課長が会見を行い、「地震の震度や規模から考えて、この地震は想定されている東海地震ではない」と話した。
地震と台風による大雨での複数災害に警戒を
編集読売新聞の別の記事によると、静岡県では台風9号の影響で8月9日夜から大雨が降り続いており、この大雨と今回の地震が重なったために土砂崩れ(地すべり・土石流)などが発生する「複合災害」に警戒するように専門家が呼びかけている。京都大学の佐々恭二名誉教授は「豪雨の後に地下水の水圧が上がり、小さな揺れでも地すべりが起こりやすいので余震にも注意が必要」。また同じ京都大学の福岡浩准防災研究所教授も「震源地の近くに産地があり、斜面で大規模な地すべりや落石が起きる可能性がある」として、厳重な警戒を呼びかけた。
情報源
編集- Yahoo!ニュース 『<地震>静岡県で震度6弱 伊豆諸島と静岡県に津波注意報』 — 毎日新聞, 2009年8月11日
- NHKニュース(総合テレビ・衛星第1放送・衛星第2放送・ラジオ第1放送・FMラジオ放送同時 2009年8月11日午前5時10分ごろから放送)
- 共同通信 『静岡で震度6弱、M6・6 津波観測、原発停止、新幹線運休』 — 47NEWS, 2009年8月11日6時45分(UTC+9)
- 気象庁発表 『地震情報(各地の震度に関する情報)』 — 気象庁, 2009年8月11日5時21分(UTC+9)発表
- Yahoo!ニュース 『「東海地震ではない」震度6弱で気象庁』 — 読売新聞, 2009年8月11日
- Yahoo!ニュース 『地震と豪雨、東海地方にダブル災害の危険』 — 読売新聞, 2009年8月11日