千葉・埼玉で竜巻? 突風被害起きる

【2013年9月2日】 朝日新聞によると9月2日午後2時ごろ、埼玉県越谷市で竜巻とみられる突風が発生し、住宅の屋根が飛んだり、電柱が倒れ、ガス漏れも発生するなどの被害が発生している。また千葉県野田市でも同2:20頃、同様の突風が吹き荒れ、やはり家屋の屋根や防災倉庫が飛ばされたとの被害があった。

今回の突風の人身被害について、埼玉県警や野田市消防本部などの情報をまとめたところでは、埼玉県越谷市内では1人が頭がい骨骨折の重傷、他62名が軽いけがを負い、市内の救急指定の6病院を含めた17の病院に担ぎ込まれた。一方千葉県でのけが被害は今のところ出ていない。

時事通信によると、今回の災害に関連して、日本の気象庁・松本積予報官は「報道機関の映像を見る限りではおそらく竜巻とみられる」と説明している(外部リンクに視聴者提供による当時の動画がある)。

今回の建物被害において、埼玉県によると、越谷市にて全半壊が85家屋、一部損壊が241棟それぞれ発生し、千葉県によると、野田市にて計約150棟に被害が発生した。越谷市教委によると、同市内3つの小中学校で被害報告があり、北陽中学校では体育館の屋根3分の1が飛び、窓ガラスが割れた。当時体育館ではバレーボールバドミントンの部活動の生徒が練習中だった。また桜井南小学校でも校舎の窓ガラスが割れ、サッカーゴール(3つ)も壊れた。野田市教委調べでは、北部小学校の工事現場で、足場やフェンスが倒れ、ガラスが割れる被害があった。このため同小学校は安全確認のため3日を臨時休校にする。

NHKによると、日本の気象庁の調べではこの突風が発生した時間帯に、関東地方上空6000m付近で-5~6℃の寒気が南下、地表付近には暖かく湿った空気が流れ、大気の状態が不安定になり、埼玉・千葉両県の付近では南寄りと北寄りの2つの風がぶつかり、上昇気流が発生しやすい状態となっていた。

また別のNHK記事によると、この突風について、東京工芸大学松井正宏教授が分析し「多くの住宅の屋根が飛ばされている様子や車が横転している状況からみて、国内で発生する突風災害ではかなりの風速の強い突風だったとみられる。被害の出た地域では大気の状態が不安定なので、竜巻注意情報や雷注意報の発令中の間は充分に注意が必要」としている

情報源 編集