北朝鮮、従来より30分遅らせた平壌時間の運用を開始

【2015年8月16日】

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タイムゾーン変更前の朝鮮半島周辺のタイムゾーン
タイムゾーン変更前の朝鮮半島周辺のタイムゾーン
タイムゾーン変更後の朝鮮半島周辺のタイムゾーン
タイムゾーン変更後の朝鮮半島周辺のタイムゾーン

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、15日午前0時30分 (KST, UTC+9:00) から、従来使用してきた標準時のUTC+9:00を30分遅らせた平壌時間 (UTC:+8:30) の運用を開始した。この変更は、植民地支配からの解放70年を記念して行われ、これまで誤差のなかった、大韓民国(韓国)や日本と30分の誤差が生じることとなった。新しい標準時の運用開始は平壌鐘の鐘の音が知らせ、朝鮮中央テレビがこの鐘の鳴る様子を放送した。

この標準時変更は5日、最高人民会議常任委員会によって決定され、7日に朝鮮中央通信を通して発表された。北朝鮮側は「日本の帝国主義者が朝鮮の標準時まで奪う犯罪行為を行った」「日本に奪われた標準時を取り戻す」と主張しており、毎日新聞は「金正恩第1書記の独自色を国内外にアピールする狙いもある」との見方を示している。

一方、韓国の朴槿恵大統領は「対話には応じず時間帯まで分離するのは南北協力や平和統一の努力に逆行する」との批判を10日に行っており、朝鮮半島の南北で異なるタイムゾーンが使用されることに関して、両国の交流が阻害されるのではないかとの指摘もされている。

なお、古くの朝鮮では、東経127.5度(WoW! Koreaでは同127度としている)を基準にした標準時を採用しており、日本と30分の誤差があったが、日韓併合後の1912年に東経135度を基準とする日本標準時 (UTC+9:00) に合わせるようになった。また、韓国も1954年に東経127.5度を基準とした標準時に戻したが、経費の負担が増したことや在韓米軍の作戦への影響から、1961年に再び東経135度を基準とする標準時に戻されており、現在までUTC+9:00が用いられている。

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