作家・浅田次郎氏、「函館朝市で宅配詐欺に遭った」と日航機内誌に誇張記述

【2010年1月19日】

読売新聞毎日新聞によると、直木賞作家浅田次郎氏が、電話注文で購入したカニに対する不満から、「函館朝市から個人情報流出し、宅配詐欺に遭った」と、事実と異なる内容のエッセイ日本航空機内誌に書き、その後『函館朝市協同組合連合会』に対し謝罪していたことが、1月18日UTC+9、以下同様)、判明した。

毎日新聞によると、浅田氏のエッセイが掲載された情報誌は、『SKYWARD』の12月号。このエッセイでは、浅田氏の自宅に、函館市水産業者からカニの購入を勧める電話があり、自分がよく利用する朝市の店からと思い込み注文したと記述。しかし、自宅に届いたタラバガニ毛ガニの味が「カニカマの方がまだしもマシ」(浅田氏の記述による)だったため、店に対し電話で確認したが、この電話番号は使用されていない番号で、「(朝市の店から)個人情報が流出したとしか考えられない」と記述した。その後、函館朝市協同組合連合会は、浅田氏のエッセイを知り、2009年12月に調査を実施。その結果、浅田氏の家族が、朝市で実在する店からの電話を受け、カニを注文していたことが判明。同連合会が「詐欺ではなく、個人情報が漏洩したことも無い」と連絡したところ、浅田氏は謝罪した模様である。

毎日新聞によると、浅田氏は、「カニは、自分が注文したものと思っていたが、連合会が『家族が注文した』と言うなら、そうかもしれない」と釈明。その上で、「カニの味が悪かったので、最初は詐欺に遭ったと思った。誇張して書いた部分があり、多少書き過ぎた所はあった」と説明している模様である。

読売新聞によると、同連合会は、「朝市全体のイメージに関わる問題であり残念だが、浅田さんには、これからも朝市を利用してもらいたい」と話した。

毎日新聞によると、一方、日本航空は、「事実関係を調査し、もし浅田氏が事実でないエッセイを書いたのなら、何らかの対応を取ることを検討する」とコメントしている。

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