代理出産を原則禁止と提言、営利目的への罰則にも言及 - 日本学術会議の報告書
【2008年4月17日】
日本学術会議は16日、代理出産を原則禁止する提言が盛り込まれた報告書を公表し公式サイトで公開した。
同サイトによると日本学術会議は2006年11月30日、法務大臣及び厚生労働大臣の連名で代理出産を中心とした生殖補助医療に関する審議依頼を受けていた。公表日の16日、両大臣は日本学術会議会長から審議結果の報告書を手渡された。
公表された内容によると、報告書は代理出産を法律により原則禁止とするべきとしたが、厳しい条件やケースの限定はあるものの公的運営機関での試行を容認している。また、営利目的の代理出産への罰則については、医師、仲介者、依頼者を対象とし、代理母は出産などの負担をした被害者との位置づけで対象外とした。生まれた子の法的な親は代理母が母親となり、依頼した夫婦については養子縁組などで親子となるとしている。
今回の公表を受けて、代理出産を手がける諏訪マタニティークリニックは院長と同院での代理出産の希望者により、同日都内にて記者会見を行ったと公式サイトに掲載した。それによると、子宮を全摘出している患者は自ら産むことが出来ない心情とともに、代理出産の必要性を訴えている。
出典
編集- 『生殖補助医療の在り方検討委員会』 — 日本学術会議, 2008年4月16日
- 『代理懐胎を中心とする生殖補助医療の課題 -社会的合意に向けて-』 — 日本学術会議, 2008年4月16日
- 厚生労働省・法務省 『生殖補助医療をめぐる諸問題に関する審議の依頼』 — 日本学術会議, 2006年11月30日
- 『「生殖補助医療をめぐる諸問題に関する審議の依頼について」法務大臣及び厚生労働大臣への回答 (サイトトップページ)』 — 日本学術会議, 2008年4月17日閲覧
- 『4月16日 記者会見ご報告』 — 諏訪マタニティークリニック, 2008年4月16日