丸井今井旭川店が閉店
【2009年7月21日】
民事再生手続き中の百貨店丸井今井は20日、北海道旭川市にある旭川店を閉店した。 [1] [2]
旭川店は丸井今井の5番目の店舗として1897年(明治30年)に現在のJR旭川駅前に開業[1]。百貨店として長く旭川市中心街の消費をけん引し、絶頂期の1996年には年商約155億円だったが、大型商業施設の郊外進出などで伸び悩み、昨年は約85億円まで低迷していた[2]。
このため、経営再建の支援企業である三越伊勢丹ホールディングスが不採算を理由に営業継続を望まなかったため、旭川店は約112年の歴史に幕を下ろすこととなった[1]。最終営業日となった20日は、開店前から約1400人が並び、終日混雑した。閉店予定時刻の19時30分を過ぎても名残を惜しむ客が残り、閉店が約30分延長された[2]。
最後の客を送り出した中島博文店長の「これまでのご愛顧ありがとうございました」のあいさつとともに、従業員が一斉に頭を下げる場面では、集まった市民からは「ありがとう」と声がかけられた[2]。
旭川店の建物は売却される見通し。また、同店に勤務していた社員ら600人以上の再就職が決まっておらず、これらの確保が今後の課題となる[1]。