中央競馬で「五重勝」馬券導入へ 2011年にも

【2009年11月20日】 日刊スポーツによると、JRA日本中央競馬会は11月18日(UTC+9)、2011年をめどとして勝ち馬投票券の新商品として「五重勝単勝式馬券」を導入することを明らかにした。

この「五重勝」は、JRAが指定した5つのレースの1着馬を全部当てる単勝式馬券で、発売単位は1口100円。払い戻し上限も100円当たり2億円までとなる。的中者がない場合はその払い戻し金は次回にキャリーオーバーで加算する。当初は電話投票「IPAT」のみとし、発売場所や発売日などは今後調整する。

毎日新聞によると、過去に中央競馬の前身「日本国営競馬」時代の1951年から1961年にこれに類似した「重勝式(ないしは三重勝)」というものを発売した。これは土曜日の第1・2・3レースの1着馬を全部当てるというものだったが、当時の世相は射幸心を嫌う傾向があり、また売り上げも今ひとつ伸び悩んだため発売が中止された。

一方国外では、アメリカイギリスなどでもすでに「重勝式」を取り入れる競馬場・団体があり、日本においては競輪の「チャリロト」(主催者が指定した7レースの1着の選手を全部当てる。コンピュータが自動的に出目を出すクイックピック方式によるもの)が2008年からスタート。同年6月には平塚競輪で日本の公営競技最高額の7969万8600万円が飛び出した。

また近年はロトシックス宝くじ)や、サッカーくじ「toto BIG」などで億単位を超える払戻金が主流で、JRAでも上位3頭を着順どおりに当てる「3連勝単式」が売り上げの4割を占め、より高配当が期待される「五重勝」の登場で馬券売り上げ減少を食い止めようとする動きがある。

2010年の中央競馬の日程も発表

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中日スポーツと日経新聞、デイリースポーツによると、JRAはあわせて同日、2010年の競馬開催日程を発表した。それによると、

  • 開幕は1月5日(金杯当日)に中山京都で1日だけ開催。その次の週は1月11日の成人の日を含め3日間開催とする。
  • また9月3連休(敬老の日含む)は中山、阪神札幌の3会場を毎日2ヵ所ずつで開催する。
    • 9月18日 中山・札幌
    • 9月19日 中山・阪神
    • 9月20日 阪神・札幌
  • 愛知県中京競馬場の改修工事が2010年4月から行われる関係で
    • 2009年の第1・2回中京各6日+第1回小倉8日分を合わせた20日分の日程を2010年第1・2回中京各8日分とする。
    • また2009年第3回中京8日分相当の日程は2010年は第4回京都8日分に、同じく2009年第4回中京6日分は2010年第3回小倉8日分に振り替える。
  • また函館競馬場はスタンド改修工事中だが、2010年は6月19日から開催する。この為2010年は本来の函館2開催(各8日)→札幌2開催(同左)の開催に戻される。
  • 競馬競争番組面では、一部の重賞レース(GⅡ,Ⅲ)での優勝賞金が100-200万円、障害のJGⅠ・Ⅱは500万円、JGⅢは300万円の減額となる。しかし、2歳GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ朝日フューチュリティーステークスはステータスを上げる観点でそれぞれ500万円と700万円の増額が行われる。
  • 平地の重賞競争のすべてのレース(2歳・3歳のクラシックレースを含む)が国際レースとなる。
  • また、日本ダービー(5月30日)のトライアルレースの優先出走権の枠をローテーション多様化のため、青葉賞は上位3着までのところを2着まで、プリンシパルステークスは上位2着までが優勝馬のみにそれぞれ変更される。
  • ユニコーンステークス安田記念と同日開催(6月4日)とする。
  • 新設重賞競争として、ジャパンカップダートへ向けたステップレース「みやこステークス」(GⅢ 京都・ダート1800m 11月7日)をトパーズステークス(オープン特別)を昇格する形で設ける。これに伴い武蔵野ステークスは次の週の日曜日(11月14日)に移る。
  • ジャパンカップ(11月28日)は競争内容の充実の観点で「重賞レースに優勝、ないしは過去1年のGⅠ(2歳戦除く)3着以内」という出走資格を廃止。
  • サマージョッキーズシリーズを7月3日から9月12日に開催されるすべての平地重賞競争(20レース。2009年は指定10レース)に対象レースを拡大。
  • ワールドスーパージョッキーズシリーズをジャパンカップ第30回大会を記念して、ジャパンカップ開催週(11月27・28日)に関東で初めて東京で開催。

情報源

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外部資料

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