中央競馬、牝馬限定GIを新設

【2005年11月24日】

11月17日のサンケイスポーツ日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)など報道機関各社によると、11月17日、日本中央競馬会(JRA)は運営審議会を行い、来る2006年度の事業計画を審議し了承された。

それによると、2006年度から5月の東京開催において、4歳以上牝馬の限定重賞レースヴィクトリア・マイルを新設することが決まった。サンケイスポーツの説明によると中央競馬のGIレースの新設は2000年度に新設されたジャパンカップダート以来6年ぶりのことで、古馬牝馬の限定の重賞としては、エリザベス女王杯に次ぐ2つ目のレースとなる。これにより、春の天皇賞京都)から安田記念(東京)にいたる6週間連続でGIが続くこととなった。

またこれに伴い、年末に開催されてきた阪神牝馬ステークス阪神)はこのヴィクトリア・マイルの前哨戦という位置づけで春季に開催時期を移し、距離も1,600mから1,400mに変更する。

その他の主な改正点などは以下にあげるとおり。

  • 開催は従来どおり1月5日の金杯(中山、京都)から開幕。最終は12月24日の有馬記念で、全10箇所総計で36回・288日の開催日程が組まれている。
    • 正月は1月5日の開催のあと、7-9日(成人の日)の3日間連続での開催が組まれている。
    • また、9月には16日に札幌・中山、17日に中山・中京、18日に札幌・中京の2場ずつの3日間開催となる。
  • 阪神競馬場のコース改修工事を4月から11月にかけて行うため、夏季の第3回開催相当分を京都(第3回開催)、秋季の第4回相当分は中京(同左)に代替される。なお年末の第5回相当分(2006年度は第3回開催相当)から外回りコースが新設され、年末開催の阪神ジュベナイル・フィリーズが外回り芝1,600m、また鳴尾記念も芝2,000mから外回り芝1,800mに変更される。
  • 日本ダービーの開催日(2006年度は5月28日)を盛り上げる観点から、当日の東京・最終12レース目に「目黒記念」を開催。ダービーは10レース。
  • 短距離路線の拡充を図るという目的で、年末の阪神開催に阪神カップ(芝1400m GII)を新設。また、高松宮記念中京)の前哨戦・阪急杯(阪神)を1,400mに延長。スプリンターズS(中山)の前哨戦・セントウルステークス(阪神)をGIIIからGIIに格上げ。CBC賞(中京)はGIIからGIIIに重賞ランクを降格する。
  • また、これまで開催された3歳馬限定の重賞・クリスタルカップ(GIII 中山)が廃止され、中京のファルコンSは6月から3月に繰り上げる。
  • 日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)協賛の「ラジオたんぱ賞」(夏季・福島)と、「ラジオたんぱ杯2歳S」(12月・阪神)をそれぞれ「ラジオNIKKEI賞」、「ラジオNIKKEI杯2歳S」とタイトルを改める。
  • 夏季競馬の活性化のため、新たに「サマースプリント・シリーズ」全5レースと、「サマー2000・シリーズ」全5レースをスタートさせる。それぞれのシリーズ総合優勝馬には5,000万円の報奨金が贈呈される。
  • 3歳馬クラシックレース外国産馬(マル外)の出走頭数を対象全5レース(皐月賞、日本ダービー、菊花賞桜花賞オークス)全て4頭から5頭に拡大する。なお過去の実績なども踏まえて、2007年度は6頭、2008年度には7頭へ拡大することも検討されている。
  • 国際競走充実を図る目的で2005年度から実施中の「国際化3カ年計画」の2年目として、ヴィクトリア・マイルを含む重賞レース22クラ、オープン特別レース5クラの合計27レースを新たに外国馬(カク外)出走が可能な国際レースに指定する。

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