中国・ロシア国境付近に広がる水質汚染、生活に影響も

【2005年11月25日】 中国ロシアの国境付近の広い地域で川の水に有害物質が流れ込み、断水など生活への影響が周辺の住民に広がっている。発端となったのは、中国東北部の吉林省で発生した化学工場の爆発事故だった。爆発によりベンゼンニトロベンゼンといった人体に有害な物質が、工場のそばを流れる松花江に流入しアムール川など下流に広がり深刻な問題となっている。読売新聞、毎日新聞などが伝えた。

中国東北部の吉林省松原市や黒龍江省ハルビン市では水道供給が停止され、水の配給所やスーパーの飲料水売り場に人が殺到している。中国側は有害物質が数日で下流に流れ去ると見て、28日には水道供給を再開するとしている。

読売新聞によれば、これに関連してロシア当局は、中国が爆発事故前からも数年にわたって有害物質をアムール川に投棄していたと批判したほか、ロシアの自然関係者はアムール川での魚類捕獲の禁止を提案している。

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