中国でフランス系デパートへのボイコット運動

【2008年4月20日】

中国に展開するカルフール(資料はカルフール上海のもの、CC BY-SA 2.5

読売新聞や朝日新聞、産経新聞など日本の各メディアは、中国において18日から19日(UTC+8)にかけて、フランスに対する大規模なデモが発生したと報じた。

読売新聞によると、18日には安徽省山東省カルフール前で不買運動が展開されたとし、19日には北京の在中フランス大使館前や内陸部の湖北省武漢でも反仏デモが発生した。産経新聞は、このデモはフランス・パリで行なわれた聖火リレーが妨害されたことへの反発であるとの見方を伝えた。また、公安当局によるデモへの制止はなかったとする目撃者情報を報じた。

読売新聞や朝日新聞によると、19日に、フランス大使館前の道路に中国国旗を掲げた車が多数走行し、その中には「チベットは我が中国の領土」と書かれた車があった。産経新聞はその車とみられる写真を、共同通信社のクレジットとともに掲載した。

朝日新聞によると、山東省青島にあるカルフール前には19日、約1000人が集まって反仏デモを行い、警察官の誘導でカルフールに出入りする買い物客に罵声を浴びせるなどの行為を行なったと報じた。この影響で、カルフール店内の客足が通常より極めて少ない状態であるとの店員の発言を掲載した。また毎日新聞は、中国国内のカルフールで反仏デモが発生した場所は北京・武漢(湖北省)・青島(山東省)・合肥(安徽省)・昆明雲南省)の5箇所であると報じた。

毎日新聞によると、中国共産党は機関紙である人民日報に19日付で、冷静な対応を呼びかける声明を掲載した。

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