上野動物園のパンダ、来年復活へ 中国から2頭借り受け
【2010年2月16日】
東京都は2月12日(UTC+9、以下同様)の定例会見で、中国からジャイアントパンダ(以下、パンダ)のつがい2頭を借り受け、都立上野動物園で飼育することを発表した[1][2][3]。時期は2011年の早い時期としている[1][2]。
上野動物園では、2008年4月に「リンリン」が死んでからパンダ不在の状態が続いていた[1][2][3]。2008年度は入場者数が60年ぶりに300万人を下回り、東京都では「『上野といえばパンダ』というイメージが定着している」としてパンダの復活を模索してきた[2]。
都は昨年秋より中国野生動物保護協会と、パンダを借り受ける際に中国側に支払う保護協力資金の額などを交渉してきた。その結果2月11日[2]、毎年95万ドル(約8500万円)を借り受け期間の10年間支払うことで基本合意した[2][3]。11日の協議では、健康で繁殖能力をもつパンダを上野動物園で借り受け、繁殖や飼育の上での病気などについて共同研究を行うことで合意したという[3]。今後は詰めの協議に入り、中国四川省の保護センターにいるパンダの中から都がオスとメス一頭ずつを選ぶことになる[3]。
石原慎太郎都知事は、リンリンが死んだ当初は「いてもいなくてもいいんじゃないか」と発言[1]、2008年5月の日中首脳会談でパンダ貸与が提案された際には「レンタル料が高い」として借り受けに難色を示していた[2]。この日の定例会見で石原知事は、「地元から非常に強い要望があった。料金も決して安いものじゃないので、5万ドル値切った」と述べた[1][3]。また、「パンダには子供たちの人気が集中するようで、(上野動物園に)備えるのもやぶさかではない。繁殖に成功してもらいたい」とも述べた[2]。
情報源
編集本ニュースは「共同通信」と「朝日新聞」、「東京新聞」の以下の報道を情報源としている。
関連ニュース
編集- "ジャイアントパンダ「リンリン」死亡 - 東京・上野動物園、パンダが不在に"。ウィキニュース、2008年4月30日