マンション大手・穴吹工務店が会社更生法申請

【2009年11月25日】 毎日新聞によると、高松市マンション分譲大手・穴吹工務店は11月24日(UTC+9)、東京地裁会社更生法を申請、保全管理命令を受けた。また穴吹工務店グループの関連2社も同時に会社更生法申請をした。負債総額は穴吹工務店単体では約1403億円、関連2社を含めた3社合計で約1509億円。

山陽新聞が帝国データーバンク調べとして紹介したところによると、負債総額は四国地方企業倒産としては過去最大、今年1年の日本国全体を見ても5番目の大型倒産となった。

山陽新聞によると、穴吹工務店は1905年創業、1961年設立。1978年から「サーパスマンション」シリーズを立ち上げ、今年10月までに1294棟を供給。2007年には事業主別発売戸数第1位になるが、昨年のリーマンショックで業績が悪化していた。毎日新聞によると、この影響でリストラなどを行うが、2009年3月期決算で138億円もの赤字を計上していた。加えて、穴吹英隆社長(11月24日解任)と取締役が再建計画をめぐり対立し、10月末~11月始めに11人の取締役が相次いで解任されてしまい、信用収縮に拍車がかかったことも影響し、自力での再建を断念せざるを得ない状況となった。

産経新聞によると、穴吹工務店に貸付融資をしているあおぞら銀行は貸付金約126億円が回収不能になる恐れがあると発表した。同銀行は担保もあるので業績への影響は軽微だという。また同じく穴吹工務店に融資を行っている中国銀行も貸付金約36億円の取立てが不可能になる可能性があると発表したが、こちらも業績予想の修正はないという。

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