マカオにて何厚カ行政長官辞任要求デモ、制止のため警官が発砲

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【2007年5月2日】

香港の新聞紙、明報、星島日報などによれば、2007年5月1日、マカオ何厚カ行政長官に対する辞任要求デモがあり、デモ隊とマカオ警察が衝突した。デモ隊を静止するため、警察官が空に向かって5発、拳銃を発射した。

当日はメーデーが開催され、「腐敗反対、違法労働者の排除」を訴えるデモ行進をマカオ市内で行った。近年マカオではカジノ産業が好調で、それに伴う観光客の増加やリゾート施設の建設ラッシュが起こっている。しかし、中国本土から密入国した低賃金の労働者が建設に従事し、地元市民の雇用には必ずしもつながっていない。また、建設作業や交通量の増加、不動産価格や賃貸料の高騰に関して、一般市民への配慮が不足していた。こうした矛盾や、これを放置しているマカオ特別行政区政府、そして政財界の癒着に対する不満が高まっていた。

同デモ隊は、行進途中で何厚カ行政長官の腹違いの兄が喪主をつとめる葬儀と出会った。これをきっかけとして、参加者が何行政長官の辞任を叫ぶなど、行動がエスカレートした。デモ隊は各地で警察の張った停止線を突破し、卵などを投げつけた。警察の主張では、その際に参加者の老女が倒れ込んだ。他の参加者に踏まれ、圧死するのを防止するため、やむ無く空に向かって発砲した。さらに警察はペッパースプレーを使用して、その場を鎮圧した。

今回の事件では、近くのカジノ店員の男性1名が流れ弾により負傷したが、命には別状なかった。また、マカオ警察はデモ参加者10名を逮捕し、書類送検した。また、マカオ警察は今回の事件について発砲の是非を調査検討する予定である。マカオ政府はデモ隊の行為が違法であったと非難する声明を出した。だが、マカオ政府が地元市民への配慮不足を反省するべきとの声や、マカオ警察の対処方法が未熟であったとの批判も報道されている。

出典 編集

以下は、Yahoo香港に転載されている香港の中国語紙の記事である。