ベネッセの個人情報 ECCも購入か?
【2014年7月19日】
ベネッセコーポレーション(以下ベネッセ)個人情報流出事件で、英会話学校のECCが、ベネッセのデータと見られる約2万7000件の高校生の名簿を業者から購入し、ダイレクトメール(以下DM)の発送に使用していたことが、7月18日に関係者への取材で明らかになった。[1]
ECCによると、この名簿は大阪府・兵庫県・名古屋市の高校1年生の住所や氏名などが記載されたもので、去る2月と4月の合計3度にわたり合計約60万円で7万4912件の個人情報を購入し、今回の事件が発覚した後の7月15日に業者に確認したところ、このうちの2万7227件がベネッセから流出した個人情報である可能性があると説明を受けたという。[2]この個人情報のデータを、2-5月の間に高校生向け進学塾の入会案内のためのDM約6万6000通の発送に使用したとされている。[3]
その後のECCの発表では、ベネッセのデータと見られる名簿でDMを郵送したのは合計約1万9200件だったことを明らかにしている。[4]
このベネッセの顧客データが企業の営業活動に使われることになると、IT事業者のジャストシステムに続く2社目のケースとなり、流出した個人情報が様々な企業に拡散していることにもなる。[5]
警視庁は不正競争防止法違反で逮捕したシステムエンジニア・松崎正臣容疑者(39)が、ベネッセの顧客データを販売したとされる名簿業者からも事情聴取しており、この名簿の転売先などを特定して、流出ルートの全容解明を進めている。[1]
ECCは「当社としては名簿がベネッセのものであるとの確証はない。警察から協力依頼があれば、真摯(しんし)に対応したい」としており、また名簿業者の関係者も、共同通信のインタビューで「名簿は別の業者から購入した。ベネッセのものだとは知らなかった」と話している。[5]
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 『ECCもデータ使用か 高校生2万7千件分 業者から名簿購入(1)』 — 産経新聞, 2014年7月18日
- ↑ 『ECCもベネッセ流出情報2万7千件購入か』 — 読売新聞, 2014年7月18日
- ↑ 『ECCもベネッセ漏洩情報利用か 高校生2万7000件分』 — 日本経済新聞, 2014年7月18日
- ↑ 『ECC、データ使用のDM発送約2万件と発表』 — 産経新聞, 2014年7月18日
- ↑ 5.0 5.1 『ECCもベネッセ流出情報2万7千件購入か』 — 東京新聞, 2014年7月18日
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