フィリピン・アロヨ大統領 弾劾成立の見込み薄し

【2005年9月1日】

フィリピン下院の議会委員会は、31日(現地時間)、グロリア・アロヨ大統領に対する弾劾請求すべてを否決した。議決に際し、大統領反対派は出席を拒んだ。この否決により、アロヨ大統領を弾劾するチャンスは根底から崩されたようにみえる。

アロヨ大統領反対派は、昨年の大統領選挙でアロヨ大統領が不正行為を行ったと非難している。また、大統領を訴えている原告への支持をやめさせるため、国会議員に賄賂を贈ったとの非難もされている。

アロヨ大統領を弾劾しているエドムンド・ライエス下院議員は、あと残り6人の署名があれば、上院での弾劾裁判を始めることができると明らかにした。大統領の弾劾裁判を行うには、立法府の3分の1(79人の国会議員)が弾劾に賛成している必要があり、現在、73人の国会議員が、弾劾を求めている。

「誰もほかにいないのか。真実のために弾劾請求に署名するものは他にはいないのか」とエドムンド・ライエス下院議員は情熱を込めて語った。

大統領反対派は、大統領辞任を求める市民の抗議運動を組織するといって大統領側を脅やかしている。しかし議会内の大統領支持派は、弾劾法案を否決することができると確信しているようにみえる。

英語版ウィキニュースの翻訳です。

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