フィジーで軍がクーデター—軍が首相を自宅軟禁

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フィジーの位置
ライセニア・ガラセ(前)首相
(欠落しているコモンズからの画像: 画像; ログ)

【2006年12月5日】

朝日新聞によると、フィジーで5日 (UTC+12)、クーデターが発生した。軍は、ライセニア・ガラセ首相を自宅軟禁とし、同首相を解任するとの記者会見を、フランク・バイニマラマ司令官が首都スバで行った。

産経新聞によれば首相は辞任を拒否し、オーストラリアニュージーランドに支援を求めたが、オーストラリアのジョン・ハワード首相は5日、軍事介入の可能性を否定した。BBCは、ニュージーランドヘレン・クラーク首相が、クーデターを非難する声明を出したと報道した。またBBCによれば、英国政府はフィジーへの軍事援助を中断する決定を下したと述べた。

また、日本放送協会によれば、バイニマラマ司令官は会見で、暫定首相を任命して暫定政府を樹立する方針を明らかにした。BBCによれば、バイニマラマ司令官は、この会見で、バイニマラマ司令官を排除しようとしたガラセ首相が、軍との間に緊張を生み出したと述べた。一方、モーゼス・ドライヴァー文民警察長官は、このクーデターを非難した。

フィジーではフィジー系(約50%)とインド系の住民(約44%)がおり、両者の間の対立は過去20年間緊張を続けている。ガラセ首相はフィジー系である一方、バイニマラマ司令官はインド系住民から支持がある。

BBCによれば、フィジーでは過去20年間にこれを含め4回のクーデターがおきている。

フィジー最大の日刊紙「フィジータイムス」は、軍による検閲を拒否し、同日夜、発刊を停止した。軍が、新政権に反対するいかなるプロパガンダも書かないように要求したためである。

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