パトカーに覚醒剤を3年間も隠す、警察官は誰も気付かず - 奈良県

【2010年4月9日】

毎日新聞によると、奈良県警橿原署パトカーの車内から2009年10月UTC+9)に覚醒剤が発見され、同署のその後の調べで、奈良県橿原市在住の無職の男性被告(39歳)が2007年に車内に隠したまま約2年8ヵ月間にわたり、車内に放置されていたことが判明した。

産経新聞によると、同署のパトカーの後部座席のドアポケット内から、2009年10月初旬にビニール製の小袋に入った微量の覚醒剤が発見された。同署は、パトカーに乗せた容疑者が所持品検査を逃れるために車内に残した可能性が高いと判断し、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で捜査していた。同署はこの覚醒剤を遺留品として署内で保管。過去にこのパトカーに乗せた人物を調べる一方、乗務した署員らからも事情を聴いた。同署は、同法違反の公訴時効(7年)までに容疑者が発見されなかった場合、同法違反容疑で容疑者不詳のまま書類送検することにしていた。

毎日新聞によると、過去に逮捕しパトカーに乗せた被告が浮上したため、任意で取り調べたところ、2007年に窃盗容疑で逮捕した際にパトカー内に覚醒剤を隠したことを認めた。しかし、この被告は別の覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕・起訴されており、今回のパトカーでの同法違反容疑については、2010年1月に書類送検したものの不起訴処分になったという。

毎日新聞によると、同署に於いては、パトカーは地域課自動車警ら班の6人が2人1組で交代で乗務。その際、始業点検でブレーキエンジンなどの確認は行うが、車内を調べる規定はないという。同署の田原康弘副署長は「パトカーに乗せる前に所持品検査をしたものの、結果的に見つけられなかった。今後、所持品検査についての指導を徹底したい」とコメントしている。

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