バレーボール・旭化成チーム廃部

【2006年3月15日】 3月14日から15日にかけての報道によると、旭化成工業日本バレーボール・Vリーグに所属する岡山県の実業団チーム、旭化成スパーキッズを6月末をもって廃部する事を発表した。

中日新聞によると、旭化成ではチームの成績が不振であることを理由としてあげているが、「職場に根ざした社員だけでバレー部を構成する方針が、外国人選手などの補強によるプロ化の進んでいる現在の日本バレーボール界の流れに合わない」ことも廃部の直接的な原因としている。チームでは60年以上の歴史を誇る実績を持つチームの存続を前提として譲渡の受け入れ先を決めたいとしている。

中日と朝日新聞によると、同チームは1946年に宮崎県延岡市で創部。日本リーグへは1971-72年シーズンに初めて参加以来、南将之南克幸甲斐祐之ら日本代表級選手が所属しているが、2002-03年シーズン以後は4シーズン連続最下位に低迷しており、先日開かれたV1リーグ(Vリーグの2部組織)との入れ替え戦に勝って残留を決めていた。

読売新聞、中国新聞によると、会見した山田博文監督は「選手たちは一生懸命がんばったのに、今回の廃部の決定はショックだ。(公式戦最後の大会となる)5月の黒鷲旗全日本選手権大会でしっかり戦うことが、チームの譲渡先を決めるためでも重要」とコメントした。

また中日によると、譲渡先が決まらなかった場合はVリーグのチームが1チーム減ることになるが、その分は「V1リーグから1チーム補充させることになるだろう」と、Vリーグ関係者は語った。また、今後、同チームの選手が代表に選ばれた場合には「彼らがいい形になるよう話し合いたい」ことを日本バレーボール協会の萩原秀雄強化事業本部長は語った。

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