ハンドボールの北京五輪予選やり直し

【2007年12月24日】 サンケイスポーツによると国際ハンドボール連盟(IHF)は12月17日にパリで行った理事会で、北京五輪ハンドボールアジア予選において、中東の審判が不可解な判定を行ったとするトラブルが相次いだとして、この大会を男女とも全て再試合にする事を決定した。2007年1月末までにIHFの管理下で行うとしており、大会の詳細を近日中に決める。

東京新聞によると、この理事会で日本韓国は理事会で「アジア予選で中東勢に有利な判定が相次いだ」として共同で予選のやり直しを提案。理事会は当該審判員の追放や男子のみの再試合なども有力案として検討していたが、日本側が反対。その後多数決で男女とも再試合を開催することで決定した。市原則之日本協会副会長は、俗に「中東の笛」といわれる中東の審判員の不可解な判定やクウェートの王族が会長を務めてきたアジア連盟の運営などについて数年前からIHFに改善するよう提案していたことも明らかにした。市原氏は「未成熟なスポーツとして五輪から除外されてもいいのかと訴えたので取り上げざるを得なかったのでは」と話している。

サンスポによると、更に市原氏は「やり直しは出来ないと思っていたが、選手のために再試合が出来ることが決まったことはうれしい」とコメントした。

読売新聞によると、そのやり直しとなったアジア予選に出場する日本代表男子チームの監督について日本協会の強化委員会は12月23日トヨタ車体チーム酒巻清治監督(45歳)を選出することを決めた。酒巻氏は1996年から4年間日本代表のコーチを担当していた。大会が迫っており短期間でチームを編成する必要性があるため代表指導歴のある酒巻氏が就任することになった。酒巻氏は「準備時間が短いなど課題があるが与えられた状況でも全力を尽くす」とコメントしている。東京によると、9月のアジア予選で一度は北京五輪出場を逃していたため、前任者・リマニッチ監督が退任。その後2012年に予定されるロンドン五輪へ向けた長期的視野にたった新監督の人選を進めていたという。

また、日刊スポーツによるとこのアジア予選のやり直しに関して、中東諸国がボイコットを検討していることが日本協会・市原氏から明らかになった。市原氏は「アジア連盟は勝手に東アジア諸国でやってくれといっている」とし、今回の決定に反発。その上で17日のIHF理事会で「俺達は金を握ってるんだ!!」と暴言をして退席したといわれる。

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