ニューヨークの年間殺人件数が過去最少となる
【2012年12月31日】
アメリカ合衆国ニューヨーク市のブルームバーグ市長は12月28日(UTC-5)、2012年にニューヨーク市内で発生した殺人事件の件数が同日時点で414件であり、統計を開始した1963年以降で最少の件数になる見通しであると発表した[1][2][3]。また、発砲事件も12月23日時点で1353件となり、1994年の統計開始以降最少となる見込みである[1][2][3]。
殺人件数は、統計を開始した1963年の548件以降増加を続け、1990年に最多となる2245件に達した[1]。その後、ジュリアーニ前市長による治安対策強化[1][2]が功を奏して件数が大幅に減少[1]。2002年に就任したブルームバーグ市長も、犯罪多発地域への重点的な警官投入や不審人物への職務質問などに力を入れ[2]、件数はさらに減少傾向にあり[1]、今年は過去最少だった2009年の471件を下回る見通しとなった[1][3]。殺人事件の大半は銃によるものであり、今年の殺人事件414件中237件が該当するが、この件数も昨年と比べ61件減少したという[2]。
「アメリカで一番安全な大都市」をスローガンとするブルームバーグ市長は[3]、「銃による犯罪を防ごうとする我々の最大限の取り組みの表れである」と述べた[2][3]。ケリー・ニューヨーク市警察本部長によると、犯罪防止活動の結果として、年間でおよそ8000丁の銃を押収しているという[2][3]。
一方、全体としての犯罪発生率はわずかに上昇する結果となった。ブルームバーグ市長は、アップル社製品の盗難事件の増加が理由の一端にあるという見解を示した[3]。また、犯罪防止活動の一環である職務質問について、対象が黒人やラテン系に偏重しているとして人権団体等からの批判もある[2]。
情報源
編集本ニュースは「時事通信」「毎日新聞」および「CNN」の以下の報道を情報源としている。