ドイツ艦艇が20年ぶりに日本に寄港
【2021年11月9日】
ドイツ海軍のフリゲート艦「バイエルン」が5日、[1]東京都江東区の東京国際クルーズターミナルに寄港した。ドイツ海軍の艦艇としては19年ぶりの日本寄港となる。[2]。
バイエルンは、ドイツ北部の港町ウィルヘルムスハーフェンを出港し、地中海・スエズ運河を経由、インド洋を横断[3]、インド洋東部では、海上自衛隊の護衛艦「かが」「むらさめ」との共同訓練を実施した[4]。その後、オーストラリアやグアムに立ち寄り[3][4]、また、関東南方の海では海上自衛隊の護衛艦「さみだれ」と共同訓練を実施した[5]。
ドイツ海軍のカイアヒム・シェーンバッハ総監(海軍中将)は、9日、東京都千代田区[6]の日本記者クラブで[7]、バイエルンの寄港について「特定の国を意識したものではない」としながら、「人権や国際的な秩序、公正な通商を重視するという意思表明だ」と語った[7]。この発言の背景には、南シナ海での海洋進出を進める中国を念頭に置いていると見られる[7]。また、艦艇の今後に派遣計画については、「2、3年以上の期間を空けず次のフリゲート艦を派遣したい」と述べた[8]。
日独間の連携は今年に入ってから大きく進展しており、4月には外務・防衛閣僚会合が初めて実現した[2]。また、ヨーロッパ諸国の艦船も日本に寄港しており、4月にはフランス海軍の艦隊「ジャンヌ・ダルク」が[2]、9月にはイギリスの航空母艦「クイーン・エリザベス」をはじめとする空母打撃群が[2]寄港している。11月15日には、カナダ軍のフリゲート艦「ウィニペグ」が沖縄(ホワイトビーチ)に寄港している[9]。
情報源
編集- ↑ 『ドイツ艦艇、19年ぶり日本寄港 岸防衛相「強い決意示すもの」』 — 朝日新聞, 2021年11月6日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 『独艦艇20年ぶり日本寄港 インド太平洋に関与強化』 — 産経新聞, 2021年11月5日
- ↑ 3.0 3.1 『独フリゲート「バイエルン」東京お台場へ ドイツ軍艦来日は約20年ぶり』 — 乗り物ニュース, 2021年11月5日
- ↑ 4.0 4.1 『海自護衛艦「かが」&「むらさめ」インド洋でドイツ軍艦「バイエルン」と訓練を実施』 — 乗り物ニュース, 2021年9月30日
- ↑ 『ドイツ海軍艦艇 “約20年ぶり”の寄港 中国念頭に防衛協力』 — 日本放送協会, 2021年11月5日
- ↑ 『ドイツ海軍トップ「国際秩序を守るというメッセージ」艦艇寄港で会見』 — 毎日新聞, 2021年11月9日
- ↑ 7.0 7.1 7.2 『ドイツ海軍総監、太平洋に懸念 艦派遣は「公正な通商重視」』 — 宮崎日日新聞, 2021年11月9日
- ↑ 『次回軍艦派遣、「3年空けずに」 来年は日本に空軍機―独海軍トップ』 — 時事通信社, 2021年11月9日
- ↑ 『カナダ艦船、沖縄に寄港』 — 時事通信社, 2021年11月15日