テレビの「白いんげん豆ダイエット法」で健康被害158人

【2006年5月23日】

インゲンマメ(資料)(GFDL)

5月6日 (UTC+9) に東京放送 (TBS) などから放送された番組で紹介された調理法で白インゲン豆を食べたことによる健康被害報告が、22日正午までに158名となったことを厚生労働省が明らかにした。

この番組は、5月6日に放送された「ぴーかんバディ!」で、TBS系列の各放送局を通して日本全国に放送された。朝日新聞、TBSによると、番組では、白インゲン豆を煎って白飯にまぜて食べる方法が「白いんげん豆ダイエット法」として紹介された。読売新聞によれば、白インゲン豆に含まれるファセオリン(商品名はファセオラミン[1])は、炭水化物と一緒に摂取するとダイエット効果があるという。

厚生労働省によると、健康被害報告のあった158名中の内、30名が入院していた。また、135名は、番組の翌々日の8日までに発症していた。摂取から発症までの時間は多くは4時間以内で長くても23時間だった。

食中毒の原因と見られるのは、インゲン豆全般に含まれる蛋白質の一種、レクチンである。これは、加熱することで熱変成を起こし、有害性がなくなる。朝日新聞によると、番組中、豆の生食は避けるように注意を呼びかけていたという。また、読売によれば、放送前のスタッフによる試食では、健康上の問題が起きなかったという。なお、ファセオリンもレクチンの一種である[2]

厚生労働省は、22日、TBSに対して、文書で注意を行った。TBSは、注意を深く受け止める旨、コメントを発表し、あわせて問い合わせ先を公表している[3]

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