ステーキレストラン「ペッパーランチ」でO157の食中毒発生

【2009年9月5日】

ペッパーランチ・南海難波店=大阪市(GFDL資料)
ビーフステーキ(PD資料)

47NEWSによると、ステーキレストランのチェーン店「ペッパーランチ」の全国6都府県・7店舗で角切りステーキ肉を食べた客が病原性大腸菌O(オー)157と見られる食中毒を起こしたことがわかった。ペッパーランチを運営するペッパーフードーサービスによると、O157にかかったとされるのは東京都山口県など全国6都府県・7店舗の加盟店で食べた客11人と見られている。

47NEWSによると、このうち、山口県の客は8月23日と24日(UTC+9 以下同)にかけて防府市山陽自動車道佐波川サービスエリアの店舗で食べた同県と広島県在住の4人で、下痢腹痛を訴え、そのうち6歳と19歳の2人が入院したが、いずれも快方に向かっている。この4人は食中毒だったと判断し、山口県は同店に対し食品衛生法に基づいた3日間(9月5日から7日)の営業停止命令をだした。

47NEWSがペッパーフードの説明として紹介したところによると、問題のステーキ肉は岐阜県大垣市の「大垣食肉供給センター協同組合」から供給を受けたもので、オーストラリアから輸入された肉を8月3日にミンチして成型加工。それを神奈川県兵庫県の流通センターを経由して、8月12日から26日の間に九州地方以外の全国の100店舗に2500㎏相当の約23000食分が配達されたものだった。店舗での在庫は3-4日程度で無くなるため、すでに販売されていたか、廃棄処分になっていたという。

また、読売新聞九州版がやはりペッパーフードの説明として紹介したところでは、この11人は熱したで生牛肉の角切りステーキを焼いて食べたと見られてるが、客が焼き加減を調整するため、食中毒菌に汚染されているとこれをよく焼かないと菌が残る恐れがあるとしている。ペッパーフードは「(食中毒の原因を)保険所で調査しているが、事態を重く受け止めて今回の問題を発表した。心配をおかけしてお詫びする」と謝罪した。

大垣食肉供給センターに立ち入り調査が入る 編集

  • 岐阜新聞が、岐阜県の発表として紹介したところによると、問題の肉を仕入れた大垣食肉供給センターには9月3日夜~問題が発覚した5日にかけて、岐阜県西濃保健所が食品衛生法に基づいた立ち入り調査を行った。山口県でのO157患者が発生した時、追跡調査を行ったところペッパーランチの肉を食べていたことがわかったので9月3日に山口県側から調査の依頼があり、岐阜県西濃保健所が調査を行ったとしている。調査の内容は製造工程や消毒といった衛生管理の状態や伝票、保存中のサンプルの肉などである。
  • 問題の角切りステーキの肉はミンチ肉を凍らせてサイコロ状に切って出荷されていた。岐阜県は「ペッパーフード側の使用に従ったようで、他の会社には流通していないようだ。外装には『十分に加熱をするように』との注意書きが記入されていた」と説明している。また同センターから出荷したほかの供給先からは患者発生の報告は受けていない。今後は「7日以降も状況によっては調査を行う可能性もある」とした。

ペッパーフード本部は相談窓口を設置 編集

  • 朝日新聞によると、今回の角切りステーキでの食中毒問題で、ペッパーフードは東京都内に「O-157お客様相談窓口」を設置した。この窓口はペッパーフードの社員約30人が応対に当たり、開設された9月6日にはメニューについての確認の問い合わせがあったという。

情報源 編集

外部関連記事 編集