スエズ運河で船が座礁 他船舶の通航支障
【2021年3月24日】
3月24日、地中海と紅海との間を結ぶ、エジプトのスエズ運河において、日本の正栄汽船が保有し台湾の長栄海運が運用するコンテナ船「エバーギブン」が座礁した上、他の船舶の通航を遮っていることが明らかとなった[1]。現地時間23日7時40分頃に発生し、地中海と紅海両方の行き来が行えない状況である[2]。
AFP通信によると該船はオランダのロッテルダムへ航行中に座礁し、その原因について長栄海運は「突風にあおられ、座礁したようだ」と述べた[3]。またエジプトの運河当局は座礁の理由について、砂嵐による視界不良と強風としている。読売新聞によるとタグボート8隻によって救助活動が行われている[4]。日本の海運企業である、日本郵船・商船三井・川崎汽船はいずれも、NHKの取材に対してそれぞれの船の運航状況に大きな影響はないとしている[5]。しかし日本経済新聞の取材に対して、三社のコンテナ船部門が統合されたオーシャン ネットワーク エクスプレスは「遅延の影響が出始めている」としている[6]。
ブルームバーグによれば、海運企業のガルフ・ エージェンシー・カンパニー(GAC)は、24日か25日に通航が再開できるという見方を示していたが、その後一部誤った情報に依っていたとした。地中海と紅海間を行き来しようとしていた、少なくとも100隻の船舶が動けなくなっており、「エバーギブン」を移動させようとする作業が続いているとする[7]。
情報源
編集- ↑ 『座礁船、スエズ運河ふさぐ』 — 共同通信, 2021年3月24日
- ↑ 『スエズ運河、メガコン座礁で封鎖。エバーG運航船。欧州航路、遅延悪化。タンカー市況急騰も』 — 日本海事新聞, 2021年3月25日
- ↑ 『スエズ運河で巨大コンテナ船座礁 渋滞発生 エジプト』 — フランス通信社, 2021年3月24日
- ↑ 酒井圭吾 『愛媛の会社所有の大型コンテナ船、スエズ運河で座礁…他船通れず影響懸念』 — 読売新聞, 2021年3月24日
- ↑ 『スエズ運河 愛媛の会社所有のコンテナ船座礁 他船舶航行できず』 — 日本放送協会, 2021年3月24日
- ↑ 『スエズ運河で大型船座礁 復旧に2日超か』 — 日本経済新聞, 2021年3月24日
- ↑ Robert Tuttle・Javier Blas 『スエズ運河で座礁した大型コンテナ船、移動に向けた作業なお続く』 — ブルームバーグ (企業), 2021年3月24日
外部リンク
編集- EVER GIVEN Current position (Container Ship, IMO 9811000) - VesselFinder