サッカー・東京ヴェルディ 日本テレビが経営から完全撤退、OB有志らで作る新会社へ譲渡

【2009年9月17日】

毎日新聞によると、サッカー・J2リーグ東京ヴェルディは、9月16日(UTC+9 以下同)、これまで運営してきた日本テレビ放送網から、同クラブのOB有志らで作る「東京ヴェルディホールディングス」に筆頭株主を変更した上で、日テレが経営から全面撤退することを発表した。

これは、9月16日に開催された運営会社・日本テレビフットボールクラブの臨時株主総会で決定したもので、これまで日テレが保有してきた運営会社の全株式の98.8%を全てヴェルディホールディングスに譲り受けることが承認された。筆頭株主の変更はこれに先立って9月15日にJリーグが行った理事会で承認され、9月30日付(予定)で行われる。これに伴いヴェルディホールディングスは「東京ヴェルディ1969フットボールクラブ」と名称を改める。また、現在東京Vが保有するクラブハウスや本拠地、またトライアスロン部、バレーボール部も継続するほか、女子サッカー部の日テレベレーザも日テレがヴェルディホールディングスから命名権を取得して支援を続けるとしている。

朝日新聞によると、東京VはV川崎時代の1993年と1994年にJリーグ2連覇を果たす名門だったが、1999年に読売新聞社が経営から撤退。2001年に神奈川県から現在の東京都に本拠を移している。また、運営費用の赤字補填をしてきた日テレも2008年9月中間連結決算で赤字を計上したため新たな経営パートナーを探していたほか、チーム自体も成績不振にあえぎ、2009年から2回目のJ2リーグ降格を喫している。

9月16日の東京Vクラブハウスでの会見で、崔暢亮(さい・のぶあき)ヴェルディホールディングス会長は「経営パートナーが決まらず(読売FC・V川崎→東京Vの)OBとして心配をしていた。チーム再建のためにはサポーター(応援団)を大事にして身の丈にあった経営が必要」と抱負を語っている。今後ヴェルディホールディングスは新たな出資企業を募集したり、新株の発行も視野に入れて準備を進め、またJリーグも安定経営のための指導を行うと考えられている。

毎日によると、崔会長は読売FCユース出身で現在不動産会社を経営。読売FC・V川崎→東京VのOB有志らとでこの7月にJリーグ史上初の運営持ち株会社を設立した。崔会長は「現在J2にいるチームをOBの手で何とかしなければと思い、運営規模を縮小すれば何とかできるのではと考えた」と話している。

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