サッカー・ガイナーレ鳥取、鳥取市に拠点移す

【2007年12月20日】 日本海新聞、産経新聞によると、社会人サッカーJFL日本フットボールリーグに属しているガイナーレ鳥取ホームタウンを2008年からこれまでの米子市から鳥取県県庁所在地である鳥取市に移転することを決めた。

日本海によると、Jリーグ2部(J2)に参入する場合最低1万人以上収容できる競技場を確保することが義務付けられている。ガイナーレではこれまで米子東山競技場を本拠としていたが、Jリーグ基準の座席数に満たされていないため、長らく施設改善を米子市に訴えてきたが、財政上の問題などから改修が難しいとしている。そのため2007年度から主催試合の多くをJリーグ基準を県内で唯一満たしている鳥取バードスタジアムで行った。また、布施陸上競技場等、鳥取市には芝生のグラウンドが多数あるため、練習場の確保にも繋がるとしている。なお塚野真樹社長は東山競技場での試合数を2007年の4試合から更に減らす方向で、「主催試合の開幕戦や終盤の観客動員の多く見込める試合の開催は避けたい」と話している。

さらに隣県・島根の山陰中央新報の記事によると、チームの前身母体であるSC(サッカークラブ)鳥取の時代から米子市で活動してきたことから、スタッフや選手の多くが鳥取県西部に集中して在住していたため、試合や練習を行うに際しての移動時間などの負担も課題とされてきたが、ホームタウン移転に伴いそれらも鳥取市に移るという。

また、日本海によると観客動員は1試合平均3000人以上の動員が求められるが、ガイナーレは2007年の主催試合で前年比600人増の1755人となりながら、1試合単位ではホーム開幕戦(3811人)の1試合しか3000人を越えられなかった。塚野社長は「県の東西で分けて考えるのではなく、県全体でとらえてほしい」と観客動員向上を訴えている。更に産経によると、2007年度は18チーム中の14位と低迷していた。塚野社長は「プロチームとなったが選手個々の個性が発揮できなかった」と分析した。

各新聞によると、塚野氏は「来年が(財政的にも)J2昇格のラストチャンスだ」と捉え、施設の充実した鳥取市への移転や戦力の大幅な補強を図ることでJ2入りを目指す姿勢を打ち出している。

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